うみがめ波瀾万丈・少年編��
クラス公認の交換日記(2007.05.29)
思春期の甘酸っぱい思い出の一つとして、仲のいい友達と回した交換日記を挙げる人も多いことでしょう。
それはこの私も例外ではありません。
ただ私の場合、正確には、タイトルにも挙げたようなクラス公認のもの、即ち班ノートの思い出です。特に中２の頃が最も盛んでした。
当時のクラス担任の先生は、生徒同士の親睦を何より大切にした人で、その為大体２か月に一度は席替えをし、その都度班ノートを回覧させていました。一班あたり６〜７人で回覧するのですから、大体２か月経てばＢ５版30枚のノートを使いきれる計算です。使い切ったノートは学級文庫に保管され、誰でも自由に閲覧できました。
とはいえ、書くペースは人それぞれ、女子の場合は学校で起きた事、家で起きた事、普段思う事などの取り留めのない話で１〜２ページを消費するのが普通でしたが、男子がそれと同じペースで書き進もうとすると、どうしても趣味の話に向きがちです。
主にカメラの話を書いていた子もいました。
主に釣りの話を書いていた子もいました。
中でも圧巻だったのは、小学生の頃に読んだと言う「実録・大東亜戦争」なる本で得た知識をこの時とばかりひけらかしていた子でした。勿論、彼の文章をまともに読む同級生など（私も含めて）殆んどいません。それでも彼は、「これは僕が自己満足のために書いているもの。別に誰かに読んでもらう為に書いているんじゃない」と全く気にしていませんでした。
ただ中には、
別に書くことはありません。
とわずか一行で終わりにする子も何人かいました。
かく言う私はというと、やはり一行で終わりなんてつまらない、でも普通に書いていたのでは１ページにもならない、そう考えて、人のやらない事をやってみようと試行錯誤を繰り返しました。
アンケート企画もその一つでした。これなら、他の班員の解答欄を設け、自分の回答も提示する事でページが稼げると思ったのです。
反面、こんなこともありました。私が勢いで書いた内容について、「これを読んで気を悪くする人がいるかもしれない」と注意を受け、それ以来書き込む内容を十分吟味した上で、なるべく他人に不快感を与えないよう心掛けるようになりました。
その文章とは、これも実験的に書いた班ノート小説、題して「２年Ｘ組殺人事件」でした。勿論、同級生の名前だけ拝借した完全なフィクションのつもりでした。
しかしこのことで、クラス担任に呼び出されます。曰く、「いくら名前を借りただけであっても、被害者役、まして加害者役にされた子がこれを読んだら気を悪くするに違いない」
そう言われて、物を書くときには常に他人の立場を考えなければならない、ということに気付かされました。
とはいえ、第三者には結構受けていたようでしたが…
そんな交換日記も、携帯メールの急速な普及に伴い、絶滅の危機に瀕しているように感じるのは、私だけではないと思います。
グループ対抗新聞合戦(2007.06.19)
（上記記事に関連して）
そのクラス担任は生徒同士の親睦を深める為、班ごとに壁新聞の製作もさせていました。普通学級新聞と言えば、クラスの中に新聞係というのがいて、彼等が全面的に製作を担当するものですが、それを各班ごとにやらせてみよう、という試みです。こちらは年に３回作られました。
タイトルに「合戦」とありますが、決して点数化して競わせると言う事ではありません。単に班ごとに内容を競わせただけです。
内容は、大体がその班のメンバー紹介や、めいめいが関心のある事柄について書いたり（映画・音楽・テレビ・ラジオ・スポーツ…）する事が多かったのですが、ある班では、同学年の他クラスにも協力を依頼して、大規模なアンケート企画を敢行していました。
題して、「どちらがお好き？世良公則[:VS:]原田真二」。
第二弾として「世良[:VS:]松山千春」というのもやってました。
結果は、どちらも世良の勝ちでした。
甘いマスクの原田よりも、地元北海道の松山よりも、ワイルドな世良が支持されたのは、どのような理由かはわかりません。
あと、これもアンケート企画として「嫌いな漫画（アニメ・コミックを問わず）」というのもやってましたが、その調査でワースト３となったのは「エースをねらえ」「キャンディ・キャンディ」「宇宙戦艦ヤマト」でした。これも理由まで聞いたわけではないから、何故嫌われたかまではわかりません。
私が中２だった1978（Ｓ53）年の時代の空気を少しでも感じられましたでしょうか？
創意と工夫の展示会(2007.10.13)
今回は中学の文化祭について。
私たちの中学の文化祭は２日間の日程で、１日目は学校を主会場に、２日目は学校からも近い市民会館を借り切って行われていました。
文化祭最大の呼び物と言えば合唱コンクール、１・２年生は初日の体育館ステージで全クラスが披露、上位３クラスだけが翌日市民会館のステージに上がれるというルールでした。
１学年９〜10クラスもあれば、こうすることも止むを得ないのですが、私のいたクラスは結局上位３クラスの中には入れませんでした。orz
３年の時、初日のイベントとして各クラスが展示をするという試みがなされ、私のクラスでは「手作り品展示即売会」というのをやりました。
本当は不要品市（所謂バザー）をやろうとしたのですが、やはりバザーを希望する他クラスとの調整の結果、それは叶いませんでした。
手作り品、といっても皆何を作っていいかすぐにはわからず、私も正直悩みました。
でも悩んでばかりいるよりまず実行に移さなければ、そう思いました。
そこで、母に教わりながら七宝焼きのアクセサリーを作ったり、あるいは友人と共同でマッチ棒細工を作ったりしました。
作品の提出期限までに出来上がった皆の作品を見て、クラス担任は「なんだ、随分こまごまとしたものばかりじゃないか」とがっかりした様子でした。
でも、みんな精一杯頑張って作ったのです。教室に収まりきれないほどの大物を期待するほうがどうかしています。
実際蓋を開けてみれば、生徒一人一人が創意工夫をこらした手作り品は飛ぶように売れていました。まあ、最後のほうは投売りに近い形でしたが。
吹奏楽部の発表では、部員全員が私服着用という演出がなされていました。制服だと、どうしても堅苦しくなると判断した為です。
演目の中にも、吹奏楽の為の作品に混じって、当時人気を集めていたピンクレディーのヒットメドレーが入っていました。
その時の演出として、部員有志によるピンクレディーが登場、演奏に合わせて踊る（歌わない）のですが、私が１年の時は女子生徒が出てきたのに、２年の時はむさい男子生徒が出てきました。
その時の演目の中に「モンスター」があり、それでモンスター級の男子生徒を担ぎ出したのでしょう。
３年の時はピンクレディーブームも下火になり、このような演出もなくなりました。
Ｈ番組に飢えた少年達(2007.05.19)
「岩手を愛した詩人達」（「うみがめ見聞録」参照）の関連記事
この記事に対する齋藤さんのコメントの中に、こんな一文がありました。
チュウボウ（函館ではガクチュウと言っていました）の分際で、ワルガキ連で夜中に11pmを見ようとテレビをつけたところを先生に見つかって、はずかしかったなー。
これを読んだ私は、ああ、みんな同じだなと思いました。
実は私の周りでもこんなことがあったのです。 修学旅行の３日目（火曜日）、十和田湖グランドホテルでの夜（「旅の楽しみと言えば…」参照）、同室だった私の悪友が、他の同室者に向かってこう言いました。
「おいみんな、今夜のテレビで裸のおねえちゃんが拝める番組があるぞ」
週刊誌に写真入りで紹介されていたから間違いない、と言うのです。
この話を聞いて、皆（自分を含めて）は、その番組とは「11ＰＭ」のことだろう、と信じて疑いませんでした。
夜11時が過ぎ、部屋の近くに見回りの教師がいないことを確認し、テレビをつけました。しかし、いくらチャンネルをひねっても、それらしき番組をやっている気配がありません。
当時、青森は（岩手も）民放のチャンネルが２つしかなく、その為に「イレブン」のネットから外れていたのだろう、と皆その場では納得するしかありませんでした。
修学旅行から帰って何週間か後、私がその悪友の家に遊びにいった時、彼は突然こんな事を言い出しました。
「ごめん、例の番組だけど、あれ火曜じゃなく月曜の放送だったわ」
何で今頃蒸し返して来るのだろうと思いつつ、彼が差し出した週刊誌を見ました。そして愕然としました。
なぜなら、その記事に出ていた番組は、テレビ東京（12チャンネル）でやっていたお色気アクションドラマ「ザ・スーパーガール」でしたから…
当時民放４局の北海道でさえ録画再生での放送（因みに毎週金曜の深夜）だった番組が、どうして青森や岩手で同時ネットされましょう!?
失敗は成功のもと？（2007.06.29）
皆さんは、実用英語技能検定という試験をご存知でしょうか？
英語能力の判定試験として年３回行われている試験ですが、その第一回は例年６月の第２日曜に行われます。（後の２回は10月第３日曜と１月第４日曜）
なおこれは、一次試験（筆記・聞き取り）の日程で、３級以上はその４週後に二次試験として面接試験が行われます。
私も中学時代に受けました。
２年生の10月に４級、そして３年生の６〜７月頃に３級を受けたのです。
その３級の一次試験での出来事です。
学校単位での申し込みでしたから、試験会場は当然自分の通う中学校でした。
前もって送られてきた受験票には「試験開始 13時30分」と書いてあり、当日もそのつもりで会場に向ったはずでした。
ところが、いくら校門の前で待っていても、他の受験生らしき生徒の姿が見えません。
おかしいなと思いつつ、校内に足を踏み入れた私は、そこで信じられない光景を目にします。
試験は既に始まっていたのです。
実は学校側の都合で、試験開始時刻を12時30分に繰り上げていたのです。
そんなこととは全く知らなかった私は慌てました。しかし、ここまで来て受験放棄はいけないと思い直し、駄目で元々と残る試験時間を使って必死で問題を解きましたよ。[:汗:]
終了予定時刻は14時、つまり残り30分です。
試験監督の先生は遅刻した私に気を遣ってか、私が30分後に「解き終わりました」と告げても「本当に大丈夫か？」と声をかけてくださいました。しかし私が「大丈夫です」と言うと、予定通り、聞き取り試験のテープを流し始めました。
その２週間後、試験結果を知らせるはがきが届きました。
結果は"SUCCSESS"（合格）でした。[:ワーイ:]
英検は資格試験だから、規定の点数（概ね６割）以上取れていれば合格できるのです。
下手に１時間半もかけて、ああでもないこうでもないと問題と格闘するばかりが能じゃない、短い時間に集中して解くのが却っていい結果につながることもある、と分かりました。
その更に２週間後、私は二次試験会場にいました。
今度はもう開始時間を間違えませんでした。
結局は３級合格で私の英検挑戦は終わっています。
更に上を目指しても良かったのですが、実際そこまでの気力は沸きませんでした。
これが勉強する環境か!?(2007.07.31)
「夏を制する者が受験を制す」の格言は、高校入試にも当てはまります。
今回は、その高校入試を控えた中３時代の夏期講習について。
いくつかの学習塾から夏期講習の案内を頂いた私は、どこにしようか考えていました。
最終的には、会場が自宅から通いやすい湯川地区にあり、規模も大きい業者を選びました。
その業者は塾経営と共に学習教材でも知られた所で、その教材を購入した縁で同じ業者を選んだ人の中には、上記「Ｈ番組に飢えた少年達」で登場した悪友もいました。
講習会でもクラス分けがなされましたが、幸か不幸か彼とは同じクラスにはなりませんでした。同じクラスにはその代わり、齋藤氏がいました。
講習会の日程は確か２週間、会場に充てられたのは市民体育館の会議室でした。
しかし、そこはあくまでも市民全般の為の施設だけに、２週間丸々借り切れた訳ではありませんでした。
そこで、日によっては別な会場が当てがわれました。
ある時は市民会館（体育館と同じ敷地にある）の会議室で、又ある時は湯の川温泉のとあるホテルの宴会場で。
そのホテルの宴会場が曲者でした。
そこは宴会場ですから、当時出始めだったカラオケセットが置いてありました。
後ろのほうにはバーカウンタのようなものもありました。
講師はステージ上に置かれた黒板と必要に応じてマイクを使って授業をしていましたが、そのマイクとはお察しの通りエコーが掛かるタイプでした。
極めつけは、ジュークボックス。
勿論、授業中ではなく休み時間にかけていたのですが、中に入っていた曲は、洋楽と演歌が殆んどでした。
中学生が一番好きそうなアイドル歌謡は入っていませんでした。
普段ホテルの宴会場を利用する客の年齢層を考えれば無理もありませんが、これに不満を訴える生徒も中にはいたようです。
でも世の中には物好きもいるもので、生徒の中には演歌を好んでかけていたのもいましたっけ…
そんな環境での勉強も、確か３日間だけで終わりました。
十九の箱入り娘(2008.09.13)
と言っても、以前付き合っていた人の話ではありません。
かつて人の集まる場所に必ずと言っていいほど置いてあったジュークボックスの話です。
上記記事の中で、中３の夏休みに受けた高校入試のための講習会の思い出について、こう書いていました。（以下引用）
こうした宿泊施設をはじめ、遊園地や観光施設、ショッピングセンターなど、かつて人の集まるところには、ジュークボックスと呼ばれる機械が置いてあったものでした。そのホテルの宴会場が曲者でした。
そこは宴会場ですから、当時出始めだったカラオケセットが置いてありました。
後ろのほうにはバーカウンタのようなものもありました。
講師はステージ上に置かれた黒板と必要に応じてマイクを使って授業をしていましたが、そのマイクとはお察しの通りエコーが掛かるタイプでした。
極めつけは、ジュークボックス。
ジュークボックスとは、中に何十枚ものレコードを内蔵し、硬貨を入れ好きな曲を選ぶと自動的に演奏を始めるというもので、アメリカでは1940年前後に爆発的ブームとなりました。
終戦後、進駐軍によって日本にもたらされ、1970年前後に一大ブームとなります。
中に収められたレコードも、設置場所によって様々でした。
前述のホテルの宴会場では演歌が中心でしたが、グループサウンズがブームを集めた頃はどのジュークボックスもＧＳ主体でしたし、主に子供が集まるショッピングセンターではアニメソングが中心でした。また、若者が集まるゲームセンター辺りではアイドル歌謡が中心でした。洋楽ポップスは場所を問わず好まれていたようでした。
子供の頃の私は、こうした機械を見かけ、しかもそこから実際に音楽が流れていると、つい立ち止まって聴き入ってしまうところがありました。
そしてつい時の経つのも忘れてしまうのでした。[:汗:]
しかしそれも、今となっては思い出の中のものとなってしまいました。
前述のカラオケセット、あるいはコンパクトディスクの登場によって、80年代以降ジュークボックスは急速に廃れてしまったのです。
かつてジュークボックスを国内で生産・輸入していた業者も、その後はゲーム機の製造販売に比重を移すようになりました。（セガ・タイトー・コナミなど）
現在、一部のゲームセンターにはレーザージュークと言って、ＤＶＤを使った画の出るジュークボックスも出回っているそうです。
また、パソコンのハードディスクにＣＤ録音やダウンロード購入した曲をストックすることも、ジュークボックスと呼ぶことがあるそうですが、やはり私の中ではジュークボックスと言えば、10円玉を握りしめ、お気に入りのドーナツ盤を聴いていたあの機械がまず思い浮かびます。
とんだ自由研究 (2007.08.27)
小中学生の皆さんにとっては、毎年夏休みの宿題に頭を悩ませることと思います。
今回は、私が中学生の頃の、あまり宿題の参考になりそうにないエピソードをひとつ。
中学校のクラブ活動と言えば、課外の部活動とは別に、正課の授業に組み込まれた必修クラブがあります。
３年の時に私が在籍していたのは生物クラブでしたが、そのクラブで夏休みの自由研究をすることになり、同じクラスから参加していた３人で何かしようと決めました。
しかし、その中の一人が曲者でした。
その男こそ、修学旅行のとき同室者を誘ってＨ番組を観ようと試みた悪友でした。
彼は、「たまたま本屋で面白い本を見つけて買って来た。これを参考文献にして発表しようぜ」と私達に持ちかけました。
それは、奈良林祥氏の著書でした。
とはいえ、あくまでも中学生レベルを逸脱しないように内容を吟味しました。
その中で目を引いた「奇形精子の型分類」という図解入りの記事を採用することにしました。
それでやめておけばいいものを、悪友は「これでは少し物足りない」と言って、もう１項目追加するよう指図しました。
そして選んだ記事が「処女膜について」。
ＯＨＰ（オーバーヘッド・プロジェクター）という機材を扱う事に心得のあったもう一人の級友がその機材を調達、私が実際の発表を担当する、という役割分担もその悪友の指図でした。
変な事を突っ込まれないかという不安を抱えながら、夏休み明け最初のクラブの日に、私達は研究発表をしたのでした。
その時はたまたま顧問教師が出張で不在、またそのクラブには幸か不幸か女子はおらず、一番心配された質問も「その奇形精子はどんな動物のものですか」という程度で、私達の発表は無事終わったかに見えました。
しかし、後日出張帰りの顧問教師に呼び出されます。
「これはどこで調べたのかね？」
「（さすがに奈良林先生の本とは言えずに）百科事典を参考にしました」
「そうかね。ただこのようなこと、正直私も初めて聞いた。これは中学生の自由研究としては少し程度が高すぎやしないかね」
「・・・」
確かに悪友にそそのかされたという側面はありましたが、別に私達はこのことで誰に迷惑をかけた訳でもありません。あくまでも生物学（解剖学）的立場から、真面目に調べたつもりでした。
奈良林先生の著書自体、医学者としての知識の裏づけがあってこそのもので、それに彼は敬虔なクリスチャンという立場からも人工妊娠中絶の増加に常々心を痛めていたといいます。
ただ、取り扱った内容がはっきり言って中学生レベルを超えていた、ただそれだけの理由で呼び出しを食らったのですから、どうも釈然としない思いが残りました。
冬休み明けにも研究発表会がありましたが、私ももう一人の級友も、その悪友と組んでの発表はやめたのは言うまでもありません。
授業の一環で観た映画 (2008.03.12)
よく授業の一環として映画を観せることがありますよね。
今回はそんな話を一つ。
小学校の頃の映画鑑賞会は専ら校内で行われていました。
上映される作品も、いかにも教育映画といった感じのものが多かったように思います。
中学に進学して間もない頃、一度学校が映画館を借り切って映画鑑賞会を開いたことがありました。
上映されたのは「八甲田山」でした。
1902（明治35）年に青森の連隊の雪中行軍の演習中、210名中199名が凍死した事件（八甲田雪中行軍遭難事件）を題材にした作品で、当時の興行収入で１位を記録したものです。
その意味ではタイムリーな作品でしたが、そこはやはり授業の一環、後で感想文を書かされました。
あと、中３も終わりに近付いた時期にも一度ありました。
高校入試も終わると、卒業式までの間は正直言って授業を組む訳にも行きません。
そこで、クラス対抗のバスケットボール大会をしたり、お楽しみ会をしたりして、卒業式までの日々を過ごしたのでした。映画鑑賞会もその一環です。
このとき観たのは「天平の甍（いらか）」でした。
第九次遣唐使で大陸に渡った留学僧たちが、高僧を招くという命を受け、後に鑒真と会う普照と栄叡を始めとする若い僧たちのはかない運命を描いた作品です。
さすがにこの時は感想文を書かせることはしなかったものの、やはり授業の一環だからこうした作品になってしまうのかな、と思いました。
それから１年程して、高校でも似たような催しがありました。
この時観たのが「ナザレのイエス」、キリストの生涯を描いた作品で、さすがミッションスクールと思いました。
学校主催の映画鑑賞会では純粋な娯楽作品は決して選ばれない、そう思っていました。
しかし、自分たちの１年後輩が中学卒業前の映画鑑賞会で観た作品を知って愕然としました。orz
それは、当時人気の「たのきんトリオ」が主演した映画だったのです。
何のことはない、その時点で東宝系の映画館にかかっていた作品を観ていただけだったのです。
私達の学年がたまたま歴史物に当たっただけ、少し不公平に感じました。
絵心もないくせに…(2008.03.19)
「私的昭和テレビ大全集」の「三波伸介の凸凹大学校」の関連記事
上記記事で、高校入試も終わった卒業式までの間、お楽しみ会などが毎日のように組まれていた事に触れましたが、今回はそのお楽しみ会での一こまです。
各クラスごとに行われたのですが、私達のクラスでは、私と共にクラス委員をしていた女子生徒（仮にＣ子としましょう）が中心となって立案、「プレゼント交換」と「椅子取りゲーム」が行われました。
しかしこれだけでは時間が余ってしまいました。
そこで急遽「エスチャーゲーム」をしよう、とＣ子が言い出しました。
エスチャーとは元記事にある「凸凹大学校」でやっていたゲームですが、ご存知ない方の為にルール説明の部分を元記事から引用します。
これは、ＮＨＫのお笑いオンステージ減点パパコーナーで見せていた
ここでは少しルールを変えて、クラスに６つあったグループ対抗戦にしました。三波の絵の上手さを活かしたコーナーで、絵でやるジェスチャー。
生徒が二組に分かれた対抗戦で、交互に一人が出題していきます。
校長から正解を受け取った生徒が、自分の絵でそれを仲間に伝える。
ＮＨＫでやっていたジェスチャーの、挙動を絵で表したものと考えて下さい。
２チームごとに初戦をやり、勝ち上がった３チームが決勝に臨むというものです。
でも初戦で引き分けた場合、あるいは決勝で１チームだけ正解した以外の場合はどうするのでしょう？
これもＣ子の独断で、「その時はうみがめ君がヒント絵を描きます」ということにされてしまいました。orz
まるで絵心のないこの私がヒント絵描き、信じられません。
それでも自分なりに描こうと努力はしました。
それが第三者に理解されたかどうかは別ですが。
例えば、「復活の日」（当時公開されていた映画のタイトル）というお題に対し、私はまず服の絵、カツ（レツ）の絵、そして日の絵を描き、これだけではわかりにくいだろうからと、この映画が角川作品であることを表現しようと、角（かど）と川を絵で示しました。
しかし解答者側は、その絵までタイトルの一部と思い込んだのです。
結局正解が出ないままタイムオーバー。後で解説すると、「それなら何で離して描かない」と非難されました。
でも自分としては離して描いたつもりでした。[:ムカッ:]
観ているだけなら笑えても、実際にやってみると想像以上に難しいことがわかりました。