乗り物談義��
東京最後の地下鉄新線（2008.06.18）
2008年６月14日、池袋‐新宿‐渋谷を結ぶ地下鉄新線「副都心線」が開業しました。
名前の通り、東京の副都心を結ぶ形ですが、それまで有楽町新線と言っていた池袋‐小竹向原間、有楽町線の一部である小竹向原‐和光市間と直通、更に小竹向原で西武線、和光市で東上線と相互乗り入れしています。
この路線の開業によって、埼玉県南西部から新宿・渋谷まで乗り換え無しで行けるようになりました。
それまではどうしても池袋で乗り換えなければならず、特別な用事のない限りは池袋辺りで買物を済ませていた人も、新宿や渋谷に直接行けるようになったことで行動範囲が広がったことでしょう。
殊に新宿では、それまで駅からは遠く、そのせいか売上も今ひとつだった高島屋が攻勢に乗り出しています。
副都心線の新宿三丁目駅（伊勢丹にも近い）は、高島屋と地下通路で結ばれており、そのお陰でしょうか、新宿高島屋のこの週末の売上はそれまでの５倍に増えたといいます。
一方池袋では、東口に西武、西口に東武が競合しているのですが、新宿に客を奪われまいと共同戦線を張り、その効果か、先週末の売上はむしろ増加したそうです。
更に2012年を目途に、東横線との相互乗り入れも計画されており、今度は東京西南部・川崎・横浜から新宿・池袋への利便性が高まることになります。
実は、私は子供の頃東急沿線に住んでおりました。そのため渋谷に出かけることはしょっちゅうでしたが、新宿、まして池袋となると、特別な用事がない限り、どうしても足が向きませんでした。
今後東横線との相互乗り入れが実現した暁には、渋谷が今の池袋と同じ危機感を募らせることになるかもしれません。
副都心線には、山手線の慢性的な混雑を緩和する期待も寄せられています。
しかし、その効果は限定的という見方もあります。
というのも、以前取り上げたつくばエクスプレスは本来常磐線の混雑緩和を当て込んで建設されたのですが、その効果は開業初年度だけで、翌年から常磐線の利用者は再び増加に転じたのです。
それに池袋‐新宿‐渋谷には以前から埼京線も乗り入れていますが、山手線のバイパスとしては全く機能していないという事情もあります。
何より、副都心線は開業以来トラブル続きというのがちょっと気になります。
まあ、それも乗客・職員双方がまだ慣れてないだけからかもしれませんが…
コメント欄から
○多分、おいらは乗ることの無い路線。
いわゆる、山の手の「の手」のほうに行ってないなぁ・・。
池袋は「の手」かなぁ？？
もし、乗ったときには、記事にしますよ！
（本当に乗らない気がするので・・・。）（Colour）
●東京近郊には鉄道網が縦横に伸びていますが、その人の生活圏や行動範囲とは関係ない路線は不思議と利用しないようですね。
千葉県北西部に住む私の母や兄も、常磐線やＴＸは利用しても副都心線を利用するとは考え難いです。（うみがめ）
○私は西武線利用なので 渋谷へ直通は ありがたいですね。。
でも 結局池袋乗り換えしそうな気も しないでもない。。。
地下って 迷子になりそうです(>_<)（さっこ）
○被害者の一人ですが・・・
どうも 慣れだけの問題 では ないような気が・・・
ちゃんとシミュレーションしたのかなぁ〜〜〜
ダイヤなんか間違えていないかと気になります・・・（ムラコフ）
●確かに、我が国の鉄道業は世界一正確だと言われていますが、下手をするとその信頼も揺らぎかねません。勿論、安全にも留意して頂かないと。（うみがめ）
○この渋谷駅のデザインがニュースでも 流れていました。 吹き抜けがあり開放感もあるそうで 今度、東京方面の出張があったら見に いってみたいと考えてますよ。（防人）
●副都心線渋谷駅については、私もテレビ報道で観ました。
地下駅にありがちな閉塞感を排除した造りは確かに目を引きました。
東京の地下鉄は、建設年度が新しいほど地面の奥深くを走っており、それだけにせめて駅くらいは開放的に、という狙いがあったのでしょう。（うみがめ）
○都内に住んでいますが、私も使わないと思います。
機会があれば乗りますが、沿線にお住まいか、 または仕事へ行く人は便利でしょうね。
でも乗車券が高かったような。（さゆり）
●私自身、仮に東京に用事があったとして副都心線を利用するかどうかわかりません。
「乗車券が高い」とは、新線だから割増運賃としているのでしょうか？ （うみがめ）
作りすぎ!?日本の空港(2008.08.06)
関西国際空港（関空）への就航便数の減少と、これに伴う関空の非活性化の結果、大阪の経済地盤が沈下することを懸念した大阪府の橋下徹知事は、「関西３空港の運用方針の見直しとともに、大阪（伊丹）空港の廃止を視野に入れた」関空活性化案を検討するチームを設置し、多方面を巻き込んだ議論をした上で一定の結論を出す方針を明らかとした。
早速伊丹空港を抱える自治体からは反発を受けたようだが、私はむしろ橋下氏の英断を評価したい。
そもそも、関西圏に伊丹、関空、そして神戸と３つも空港があるのは明らかな供給過剰だ。
本来大阪空港は、関空開港と同時に廃港されるはずだった。空港周辺には住宅が立ち並び、彼等周辺住民との間で騒音を巡って裁判まで起きたほどだ。
国としても、これは見過ごせないと判断したのだろう、1960年代後半頃から大阪空港移設計画が議論されるようになった。
その候補地の中には、今の関空のある泉州沖のほか、実は神戸沖もあった。
結局、空港移設に際しては「騒音を海上に封じ込め、陸域に影響を及ぼさない」「地域社会の合意無しに計画を決定しない」という基本方針の下、先に周辺自治体への説得に成功した泉州沖に決定、これで一件落着かに見えた。
しかし、神戸も諦めていなかった。
70年代には神戸市議会・市長とも空港反対の立場だったが、泉州に決まりかけた82年、一転して空港推進を打ち出したのである。
結局、泉州は伊丹の代替空港、神戸は地方空港としてそれぞれ建設が認められた。
この間、伊丹空港を巡る環境も変化した。
関空開港と同時に廃港されるはずが一転、90年には国内線限定で存続すると、当時の運輸省と周辺自治体による「騒音対策協議会」が調印したのである。
これには、自治体サイドが航空機の騒音軽減・周辺対策の進展とともに、空港の利便性と経済効果を理由に空港存続へと転換したことや、運輸省サイドが将来の航空旅客需要を賄うためには関空だけでは足りないと判断したこと、更に都心から離れた関空では不便という利用者側の事情もあった。
その後94年に関空、2006年に神戸が開港したが、この神戸空港もポートアイランドの沖に作られており、都心へのアクセスは比較的いい。
こうして見ていくと、やはり伊丹空港の役割は終わったと思ってしまうのは私だけではないはずだ。
国際空港としての役割は既に関空に譲っており、また都心への利便性という点では神戸も負けてない。
結局伊丹空港は、それを抱える自治体の地域エゴとしか言いようのない事情で存続されているとしか思えない。
実はこれ以外にも、日本の空港は供給過剰としか思えない事例は沢山ある。
北部九州にも、福岡・北九州・佐賀と３つ空港があり、明らかな供給過剰に陥っている。
福岡空港は市街地の近くにあり、都心への利便性は抜群だが思い切った増便が出来ないことから、周りに障害物が何もない佐賀空港を国際空港として位置付けようという動きもあった。しかし不発に終わったようだ。
また福島空港は、その利用率が全国的に見ても低いことで知られているが、これには新幹線を使って一旦仙台や東京へ出て、そこから飛行機を使うという県民が多いことも影響している。
これ以外にも、最近開港した地方空港の多くは利用者の伸び悩みに喘ぎ、あの手この手の増収策を練っている。
そんな中、静岡空港が2009年３月の開港を目指して建設中で（結局予定より遅く09年６月４日に開港）、また茨城県にある自衛隊百里基地も2010年３月に民間との共用が計画されているという。
コスト面で見れば、空港建設に掛かる費用は高速道路や新幹線に比べはるかに安上がりだ。
しかしだからと言って、ただでさえ狭い国土を空港だらけにしていいのだろうか？
それに航空業界は、近年燃料価格の高騰などで経営環境は年々悪化している。もうこれまでのように「新たな空港建設によって新たな需要の掘り起こしを」なんて悠長なことは言ってられない。
結局、総合交通体系の中で航空をどう位置付けるかという明確なビジョンもなしに、我田引水の如く空港建設を求める自治体に対し場当たり的な対応しか出来ない国の無策が、諸悪の根源ではないだろうか。
コメント欄から
○ホントにそうですよねー。
都市に２つも３つも空港を作る必要はないと思います。
まぁ…飛行機に何かトラブルがあった時にはあちこちに緊急着陸出来るのかもしれませんが…そんなに滅多に起きないトラブルのために存続するのも…（猛獣使い）
●実は近畿圏にはこれ以外にも、八尾空港という定期旅客機が飛ばない空港もあります。
現在は主に業務用や救助用の飛行機や自家用機が使うほか、報道・ドクターヘリの基地としても活用されているそうですが、大阪空港もこうした用途なら存続もありかとは思います。（うみがめ）
○関西の三空港は、すべてをもう一度見直す必要がある、 という意味で、橋下氏の発言を評価しています。
ご指摘のように国の無策が諸悪の根源です。
さて、関西圏に住む一庶民の立場からしますと、 神戸空港の利便性は非常に良いのに対し、 関空は場所が悪すぎます。
伊丹も利便性はいいのですが、 騒音という問題を解決しなければなりません。
ということは、関西において中心的な空港になるべきは 神戸空港のように思います。
首都圏でも、成田の不便さと羽田の利便性から、 羽田が見直されています。
そのあたりも含めて、橋下氏には 見直し論議をしていただければと思います。（彷徨人）
●まあ、関西の３空港に関して言えば、それを抱える自治体の思惑も絡み、今まで余り正面から議論されることはありませんでした。
橋下発言は、そうした３すくみの状態に一石を投じることになるだろうと私も期待しています。（うみがめ）
○山陰なんかも人口少ない割に空港多いんですよね。
まぁひとつは隠岐の空港なんですが、それでも中国地方の9カ所の空港・飛行場のうち5カ所が島根・鳥取にあるのはバランス悪過ぎです（黄色いタカ）
●確かに、人口比率から考えれば山陰地方には無駄に空港が多い事になりますが、旧国名に当てはめればそうとも言えなくなります。
鳥取（因幡）
米子（伯耆）
出雲
石見
隠岐
何のことはない、山陰という地域の多様性を反映しているにすぎません。（うみがめ）
○３つの空港とも問題を抱えているようです。
伊丹空港は騒音問題など、関空は地盤沈下とアクセスの高費用問題など、神戸空港は不採算性問題など。
３つも近隣に空港があると危険でもありますしね。（戌年男）
●まあ、成田空港から東京都心へのアクセスを考えれば、関西空港はまだましなほうかもしれません。神戸空港が儲からないのも、結局は３空港の中では一番新しいという事情がありますし。（うみがめ）
○今の小さな神戸空港では、増便には限界があるでしょうね。
関空の地盤沈下問題は解決するんですかね？ （戌年男）
●この場合は文字通り空港島が沈んでいくことに対する懸念でしょうが、関空会社のＨＰによれば、地盤沈下は徐々にではあるが収束傾向にあるそうです。（うみがめ）
○当初の推測よりも地盤沈下は早く進んでおり、説明が変わるんですよね。（戌年男）
●そのＨＰにも「なお今後の推移を見守りたい」と出ていましたが…（うみがめ）
東京モノレールvs京急空港線(2008.08.23)
羽田空港から東京都心へのアクセス交通機関として、激しくしのぎを削りあっているのが東京モノレール羽田線と京浜急行空港線です。
この両者、空港への乗り入れはモノレールのほうが早かったものの、路線の歴史としては京急のほうが古いのです。
そもそも、羽田空港へのアクセス鉄道として東京モノレールが開業したのは、東京オリンピックを目前に控えた1964（Ｓ39）年９月17日のことでした。当時の大株主には名古屋鉄道や日立製作所が名を連ねていました。
当初は新橋を起点として計画されていたのですが、用地確保の目途が立たずに、その手前の浜松町を起点としたそうです。線路自体も、用地買収の手間を省くため運河の上に敷設されています。
開業当時は途中駅がなく、またタクシーの初乗りが100円だった時代に片道250円の運賃設定をしたことから、利用者は伸び悩んだと言います。そこで、66年には値引率40％という思い切った運賃値下げを断行、整備場や大井競馬場への利用客を当て込んで途中駅も設けました。
しかしそれでも乗客は伸びず、名鉄は早々に資本を引き上げました。
その後、日立グループの全面支援でモノレール会社を再建、70年代頃から徐々に業績も上向きとなります。首都高速道の渋滞が影響して、利用者がバスやタクシーから定時定速運行が売りのモノレールにシフトしていったのです。
一方、京急空港線の開業は1902（Ｍ35）年、蒲田と穴守を結ぶ穴守線としてでした。
当初は穴守稲荷への参拝客や空港島での海水浴や潮干狩りなどの客を運ぶ観光路線としての色合いが濃く、空港への人員輸送は副次的でした。
第二次大戦後、羽田空港が米軍に接収されると、京急は空港島からの撤退を余儀なくされます。返還後は空港連絡輸送も再開され、1956（Ｓ31）年には羽田空港と名乗る駅が開業しますが、実際の空港からは程遠い位置に作られ、空港連絡鉄道というよりは、東急目蒲線同様、東京のローカル線といった風情を漂わせていました。
1963（Ｓ38）年11月には空港線と改称、丁度この頃我が家はこの沿線にある糀谷に住んでいました。
それまで羽田アクセス鉄道の座を独占していたモノレールでしたが、増え続ける空港利用者をさばくには限界が見えてきました。
丁度、空港の沖合展開事業が進められていた1993（Ｈ５）年、京急はそれまでの羽田空港駅を空港島内に移設し、モノレールとの接続を始めたのです。（現在の天空橋駅）
またこの頃、モノレールも移転した空港ターミナルに乗り入れを開始しました。（現在の第一ターミナル駅〜主にＪＡＬが使用）
そして1998（Ｈ10）年11月18日、遂に京急も空港ターミナルに乗り入れを開始、名実共に空港アクセス鉄道となりました。
その後2004（Ｈ16）年、空港第二ターミナル（主にＡＮＡが使用）の供用開始に伴い、モノレールは延伸、京急も新ターミナル側に出入口を新設しました。
現在両社は、新千歳・伊丹・関空・福岡・那覇など主要な空港に自動券売機を設置し、「羽田からは是非わが社で」と利用客の呼び込みに必死です。
東京モノレールは現在ＪＲ東日本が筆頭株主となっていますが、これには、現在単線ホームの浜松町駅を拡張させたいモノレールと、かねてから羽田空港アクセスに参入する意向のあったＪＲとの思惑が一致したという事情があります。
そのためか最近では「モノレールから山手線内へどこまで行っても500円」という週末限定の切符を売り出すなど、ＪＲと連携した切符の発売に力を入れています。地方のテレビでもこうしたＣＭはよく見かけます。
一方の京急は、現在空港線内だけを折り返す列車は殆んどなく、蒲田から品川を通って都営浅草線や京成線などに乗り入れたり、あるいは逆方向の川崎・横浜・三浦半島に向かう列車を走らせたりと、「直接行ける範囲が広い」ことを売りにしています。京成といえば成田空港にも乗り入れていますから、羽田と成田を直接結ぶ列車も実際にあります。
こちらにも「東京の地下鉄（都営のほかメトロも）に一日乗り放題」のフリーパスをセットにしたものなど、お得な切符があります。
羽田からの場合、ＡＮＡ利用ならどちらでも差はないのですが、ＪＡＬ利用の場合、モノレールでは途中駅となってしまい、その点がネックとなっています。
でも結局は、取りあえずの目的地までどちらが安いかで決めてしまいます。その点、モノレールの週末限定切符は確かにお得です。
羽田へは、前述のお得な切符が使えないこともあって、都心の接続駅から羽田までが安い京急を使うことが多いようです。
来年(2009)に控えた国際線ターミナルの移転によって、両社の顧客争奪戦は益々激しくなりそうです。
コメント欄から
○本当に競争ですね。
でも、最近は空港も充実しているので、飛行機に乗らない人も モノレールや京浜急行に乗りますね。
結局、行きやすい方とか、料金が安い方とか、まちまちです。（さゆり）
●確かに、空港ターミナル内にしか出店していないような飲食店やブティックもあることから、都内在住でも羽田を目的にする人は多いようですね。
実は私も東京に住んでいた頃、飛行機に乗る用事もないのに空港に行った事は何度もあります。（うみがめ）
○京急が「エアポート快特」をアピールした影響で、 東京モノレールも「空港快速」を走らせるなど、 スピード競争も激化していますが、 よくよく考えると東京モノレールは、 昔から大健闘していますね。
何故ならば、浜松町駅は東海道本線の 普通列車どころか京浜東北線の一部も 通過してしまい、乗り換えが決して良いと 言えない環境ですから。（イノシシオ）
●京浜東北線の快速なら、今は浜松町にも停車しています。
これもＪＲが東京モノレールに資本参加した見返りと言えるでしょう。
モノレールの空港快速は、羽田‐浜松町間ノンストップですが、ある意味途中駅のなかった時代への原点帰りのような感じがありますね。（うみがめ）
○土日に羽田から都心に向かう場合、モノレールを選ぶことが多いですね。
ついでながら、伊丹へもモノレールで行きます。（釋安住）
●確かに、空港までのアクセス鉄道が出ていれば、そちらのほうが渋滞の心配もないから利用しやすいですよね。（うみがめ）
急行型気動車ラストラン(2008.10.21)
昭和の名車と言われた鉄道車両がまた姿を消しました。
キハ58型気動車です。
詳しくは上記リンクに紹介されていますが、この形式の気動車は1961（Ｓ36）年にデビュー、これにより未電化区間のスピードアップと車内設備改善に大いに貢献したとの事です。また外観が似ているキハ65型は急行列車の冷房化促進を目的に開発されたとのことです。
思えば私もこの朱色とクリーム色の車両には結構お世話になりました。
予讃線の「うわじま」「いよ」、土讃線の「あしずり」「土佐」は四国に帰省した時にはよく利用しましたし、子供の頃房総や水郷に行った当時も、「そとぼう」「すいごう」といった急行はこの形式の気動車を使っていました。
子供の頃は、まだどこかに新車の匂いを感じさせるような印象でしたが、最近ではかなりくたびれかけた車両という印象は否めませんでした。
確かに使用年数が経てば経つほど、黒煙（ＳＬほどではないにしろ）や油臭が目立つようになりましたが、それもまたローカル列車独特の風情でした。
その後、国鉄民営化によるイメージチェンジを図ろうと、四国では独自の塗色に変更（朱色[:->:]水色）されました。
また、今まで活躍していた路線の電化と急行列車の特急格上げによって余剰となった車両は、出入り口付近をロングシートに置き換えるなどして、普通列車に転用されました。
しかし、寄る年波にはどうしても勝てませんでした。orz
耐用年数を過ぎ、部品の調達もままならないことから、2002年までに北海道と東海では全廃、九州でも昨年定期列車としては引退、そして四国でも、2008年10月15日に定期列車としての運行を終えました。
10月から11月にかけて、かつての塗色に塗り直された列車が各地を走り、その後は伊予西条にある四国鉄道文化館に寄贈されたそうです。
あとは新潟や富山に残るのみですが、これらも姿を消すのは時間の問題でしょう。
今はただ有難う、そしてお疲れ様と声をかけるのみです。
コメント欄から
○昔のものが一つ、また一つ 消えていくのは、寂しいかぎりですね。
わたしも、スクラップにされないよう 注意せねば （クルー）
●大都市圏でも、路線ごとに色分けされた電車は徐々に姿を消しつつあり、寂しい限りです。（うみがめ）
○私も自称鉄道ファン（車輌鉄）ですが、 あらゆる鉄道車両のなかで２番目に好きなのが、 このキハ５８系ですね。（ちなみに１位は１０３系ですが。）
ただ、私が小学生の時に初めて乗車した頃は、 既に周囲から（車内外共に）汚いなどの 酷評を浴びせられていましたが、 黙々と多くの乗客をのせて奉仕している姿に ひかれましたね。
文化館に寄贈されるのはラッキーです。
（同じ急行型でも１５３系は１両も保存されなかったと 聞いていますので・・・。）（イノシシオ）
●まあ、気動車にとって重油そのものや油すすによる経年変化はどうしても目立つものです。
ただ最近四国に導入されているステンレス製の気動車では、それほど汚れは目立ちません。ディーゼルエンジン自体の性能も向上したお陰でしょうか？（うみがめ）
○「急行型気動車レストラン」と 勘違いしたのは私だけ？？ （かおりん↑）
●確かに、視覚だけだとそのように間違うのも仕方ありませんね。
ただ実際に、気動車ではありませんが、中古の列車をレストランに転用している例はあります。（うみがめ）
○あ、うちの近所にもありますよ~(^▽^)ノ（かおりん↑）
○古いもの程良い味出してるのに ね〜
寂しいかぎりです（かな）
●確かに、物には必ず寿命が来るのですが、こうしてまた古き良き時代の鉄道車両が引退することに一抹の寂しさを感じずにはいられません。（うみがめ）
キタとミナミを制した阪神（2009.03.20）
鉄道会社の企業イメージは、どこにターミナル駅を設けているかによって変わってくるようです。
例えば東京の場合、新宿にターミナルを構える小田急や京王は、どちらかと言えば洗練されたイメージがある一方で、池袋にターミナルを構える西武や東武はどこか泥臭いイメージがあるように感じられます。
あと渋谷ターミナルの東急は前者のイメージに近く、上野ターミナルの京成や品川ターミナルの京急は後者のイメージに近いようです。
大阪でも、梅田ターミナルの阪急は洗練されたイメージなのに対し、難波ターミナルの南海は泥臭いイメージがあるように思います。
まあ端的に言えば街の雰囲気自体、キタ（梅田）＝洗練、ミナミ（難波）＝泥臭さと表現されるわけです。
ただ実際は、ターミナル駅の所在地よりも、企業全体のイメージに影響しているところがあるようで、阪急と同じ梅田ターミナルの阪神は、大阪の私鉄の中では一番泥臭いイメージがあるように思います。
しかしその阪神も、ライバル阪急との経営統合以来イメージチェンジを図ろうとしています。
今日（20日）開業した阪神なんば線もその一つです。
それまで西大阪線と呼ばれていた尼崎‐西九条間の路線が難波まで延長されたことから名称変更されたもので、これに伴い近鉄との相互乗り入れを開始、神戸と奈良を直接結ぶ列車も運転されるとのことです。
実は阪神の難波乗り入れ計画の歴史は第二次大戦後間もなくまで遡ります。
1946（Ｓ21）年に、近鉄と共同で阪神野田‐鶴橋間の新線建設を申請したのがその始まりです。
しかしこれに市内交通公営主義を掲げる大阪市が反発し、対抗策として同じルートを通る地下鉄千日前線の建設を進めました。
結局阪神と近鉄は、千鳥橋‐上本町間の建設で手を打ち、1958年にこの区間が事業認可されました。
このうち、千鳥橋‐西九条間は64年、難波‐上本町間も70年に開業しましたが、残る西九条‐難波間の用地買収が思うように進みませんでした。沿線を横切る九条商店街が、街の分断につながるとして強硬に反発したからです。
しかし1997（Ｈ９）年、商店街の近くに大阪ドームが作られたことで風向きが変わります。
むしろ商店街としては、街の活性化の為に新線建設を歓迎するムードが高まったのです。
こうして、最初の構想から60年余りで、ようやく開通にこぎつけたと言うわけです。
この路線の開業によって、阪神沿線からミナミへの利便性が高まるほか、近鉄沿線から西九条（ＵＳＪへの乗換駅）まで一本でいけるというメリットも期待できます。
これまで、阪急と京阪はキタ、南海と近鉄はミナミと住み分けが出来ていた大阪の私鉄でしたが、新線開業で阪神がキタとミナミ双方にターミナルを抱えることになります。
路線総延長では大手私鉄の中でも短い部類の阪神ですが、同業他社が成し得なかったキタとミナミの制覇を成し遂げたのは特筆すべきことです。
コメント欄から
○関西の私鉄の場合、昔からＪＲ（旧国鉄時代から）に 対抗するサービスとスピード意識が旺盛で、 相互直通の実現もすんなりいくものと思いましたが、 やはり沿線住民の様々な思惑が開通のネックになっていたのですね。
今回の開通で、ＪＲとの競争が更に加速しそうです。（イノシシオ）
●確かに、都心を走るＪＲ東西線を介して奈良方面に学園都市線、神戸方面にＪＲ神戸線が伸びており、今回実現した阪神・近鉄連合とは正に競合関係になりますね。
ただ阪神・近鉄連合では、将来的には伊勢志摩や名古屋と姫路とを結ぶ構想もあるそうで、今から楽しみです。（うみがめ）
○野球のことかと思った・・・^^；（ま〜ま）
●野球絡みで言えば、オリックス球団の本拠地でもある大阪ドームでは、年に何試合かは阪神球団の試合も組んでおり、その点でも注目されます。（うみがめ）
○わたしは、その阪神なんば線に乗っています。
今日（20日）も乗りましたが、まだ新区間までは行ってません。
真新しい電車が走っているのを見て「ああ開通したんだな」と思いました。
もっともわたしの乗る各駅停車には新しい電車が使われませんので見るだけなんですが。 （ぽち）
●ということは、近鉄から来た車両も見かけた訳ですね？
近鉄と言えば、かつてのビスタカーなど特急車両に特色がありますが、残念ながら現状では、特急車両は阪神線までは乗り入れられないそうです。 （うみがめ）
○実は会社が桜川駅から歩いてすぐの場所にあるので、開通は楽しみにしてました
地下鉄千日前線ですが、ラッシュ時は身動き出来ないほど混雑するので、多少は緩和してほしいですね
将来的には姫路〜近鉄賢島までの直通特急の計画もあるそうなので、何かと楽しみです（うす）
●大阪地下鉄の中で混雑率が高いのは、市内を南北に貫く御堂筋線が有名で、東西を横切る千日前線はむしろ利用者が少ないのかと思っていましたが、そうでもなかったのですね。（うみがめ）