乗り物談義��
ＹＳ−１１引退 (2006.10.01)
ＹＳ−１１型機が先月限りで引退した、とニュースで知りました。
私も何度か利用したことがありますが、乗り心地は決して良いとはいえなかったものの、それがまた味わい深かったと思います。例えるなら「田舎のバスの飛行機版」とでも申しましょうか。
ジェット化される前は地方の航空路線の主役として活躍していたＹＳも寄る年波には勝てず、旅客機としてはその役目を終えた訳です。とはいえ、大型ジェットによる大量輸送が見直される今日、こうした小型機に寄せる期待は大きいものがあります。しかるに、その後継機となるべきボンバル機は故障続き、一抹の不安を感じてしまうのは私だけでは無いはずです。
コメント欄から
○YS-11は僕らと同世代なだけに、なんか寂しいですね。
ただ、ニュース見てて気になったのですが、東南アジアに売却されると言ってました。
日本では「古くなったから引退」なのに、それを売却していいもんなのかな？大丈夫か？YS-11。（トントロ）
●日本では引退した輸送機関が海外に売却されること自体はそれほど珍しくありません。とくに鉄道車両はその傾向が強く、実際に東京の地下鉄で活躍していた車両が東南アジアで第二の人生を送っている、という事実もあります。ただ航空機となると、確かにそのような例は聞いたことがありません。（うみがめ）
ボンバル機胴体着陸(2007. 03.14)
（上記記事に関連して）
その不安が遂に現実のものとなってしまった。
2007年３月13日、大阪から高知に向って飛行していたボンバルディアＤＨＣ−８型機に、着陸態勢に入っても前輪が出ないトラブルが発生し、止む無く胴体着陸を試みたのである。
乗員乗客は全員無事、乗務員の対応も冷静そのものだったのが不幸中の幸いだった。
そもそもこのボンバル機、我が国には2003年に本格導入されているが、今までに何回も車輪を巡るトラブルが発生しており、その都度危険性を指摘されてきた。
上記記事にもある通り、ボンバル機は老朽化したＹＳ−11の後継機として導入され、近距離路線、とりわけ周辺への騒音に配慮してジェット発着枠が制限されている大阪空港と各地を結ぶ路線に重点投入されてきた。現に、大阪‐高知間は殆どの便でボンバル機が使われている。
私も一度利用した事があるが、確かに乗り心地はＹＳに比べ格段に向上したように思う。
ただ、このように事故続きでは、やはり積極的に利用しようと言う気にはならない。
高知‐大阪間の輸送について言えば、近年は高速バスが大幅に増便され、利用者もそちらにシフトする傾向が強い。ＪＲも岡山における接続時間の短縮により、巻き返しに転じている。
何より陸上交通のメリットは、間際でも乗車できる点にある。
航空機は、搭乗手続きを最低でも出発の15分前に済まさねばならず、その点不便だ。その結果、高知と京阪神との移動手段としての航空機のシェアはこのところ低下傾向にある。
ただでさえ陸上交通に食われているのに、その上使用機がトラブル続きでは、航空のシェアは益々低下する一方だ。
高知‐大阪間の航空便を利用している人の中には、大阪を経由地として東北、北海道、あるいは海外へ向う人も少なくない。こうした場合の利便性を考えれば、安易に廃止すべきではない。
今後ボンバル機を導入している路線の多くが、このような悪循環に陥りそうな気がする。
コメント欄から
○いろいろ、不具合が出ているみたいですね。手動でドアが開かなかったこともわかって・・・。
推理小説だったか、高知から松山へ行くのに、高知→大阪→松山と飛行機を乗り継ぐのが、当時一番早い方法だったと記憶してます。
短距離輸送でも、海を渡らないといけないところでは、空路は必要だと思いますが、安全第一でお願いしたいです。（Colour）
●それは、最近出された小説でしょうか？
確かに、かつては高知と松山を結ぶバスは一般国道を経由していたから、その分所要時間も長かった（確か３時間半かかった）のですが、今は高速を経由するから２時間ちょっとで行けるはずです。
仰る通り、離島路線（鹿児島‐奄美など）にもボンバル機が使われています。
何より安全第一ですね。（うみがめ）
○文庫になったのは1・2年くらいまえでしょうか？
ハードカバーは4・5年前の本だと思います。 （Colour）
●だったら比較的最近ですね。
確かに、大阪から高知へも松山へも１時間以内で行けるから、乗り継ぎ時間を考えれば場合によってはそちらのほうが早いかも知れません。（うみがめ）
○航空機の不具合について最初の不具合発見時にどのように製造会社、運行会社が対処したのかが気になります。
品質保証上及び安全管理上の機能がどちらも体をなしていなかったのでしょう。
故障事例も多かったので機長はおそらく対処操作をいつも検討していたと思います。別に知り合いでもないですが。（防人）
●確かに、今回の事故に対するボンバル社のコメントも、私には正直誠意が感じられませんでした。
そもそもあの会社はあのような体質だったのでしょうか？（うみがめ）
○あの会社もすぐに 対処してたら大きな問題にならなかった と思います。（防人）
○この事故大事に至らなくて良かったですね !!
あの大きな物体が宙に浮く自体不自然と常日頃思っている私ですから、飛行機嫌いの度合いが益々強くなりました。
宇宙時代という時にお恥ずかしい事です(^0_0^)
それにしても大事に至らなくて良かったですね！！ （otemo3）
●私の知人にも飛行機嫌いがいます。彼曰く、「飛行機は何となく地に足がついていない感覚があり、どうしても好きになれない」とのことです。
私は、父親が航空関係の仕事をしていた関係もあって、結構空の便を利用する機会も多いのですが、高知‐大阪間の移動について言えば、最近は専らマイカー利用となっています。 （うみがめ）
東急目蒲線(2006.10.18)
東京時代住んでいた下丸子という町は、目蒲線という鉄道路線の沿線にありました。東京時代の思い出を語る上でこの路線は外せません。
目蒲線とは目黒と蒲田を結ぶからそう呼ばれていました。東急電鉄の中でも古くからある路線で、1923（Ｔ12）年の開通です。
私の住んでいた家は厳密には、蒲田から２つ目の武蔵新田駅と３つ目の下丸子駅とのほぼ中間辺りにあったことから、蒲田方面へは新田から、目黒方面へは下丸子から乗り降りしていました。
蒲田で京浜東北線と池上線、多摩川園と田園調布で東横線、大岡山で大井町線、そして目黒で山手線、と結構他線への接続も便利でした。
車窓風景は、蒲田の繁華街、下丸子付近の町工場、田園調布の高級住宅街、更には東京では珍しい自然の残る風景、と13km程の路線ながら多彩なものがありました。
1960年代以降、東急の車両は銀色が主流となりそれらは東横線や田園都市線に重点投入されましたが、私がいた頃の目蒲線や池上線は戦前から活躍する緑色の電車がまだまだ主流でした。まあ、悪く言えば時代の波に取り残された感じ、良く言えばレトロ感の漂う路線、とでも申しましょうか。自宅の最寄２駅も、上りホームと下りホームを結ぶのは踏切だけ（実は今も！）、というのどかさでした。
冷暖房が完備せず床は木目、さすがにそんな車両ばかりでは、と会社側も思っていたのでしょう、70年代頃からわずかながら銀色の電車も走るようになりました。一方、レトロ電車も寄る年波には勝てず、89年には完全引退、銀色電車にとって代わられました。 更に、目蒲線という呼び名も今はありません。2000年に目黒駅での地下鉄との直通運転を始めるにあたって、目黒〜多摩川（多摩川園から改称）間は目黒線、多摩川〜蒲田間は東急多摩川線として分割されたのです。
もし今も下丸子に住んでいたら、以前に比べ乗り換えの手間が増え不便を感じていたでしょう。
路線名としては消滅しましたが、目蒲線は今も私の心の中で走り続けています。
コメント欄から
○私が鉄道ファンになったのが１９７９年（当時４年生の３学期）。８１年にある鉄道雑誌で「東京でいちばん人気のない線？」と目蒲線が紹介されてました。車体が緑色というのもこのとき初めて知りました。白黒の写真で見ると確かに人気なさそうないかつい車両でした。今の、南北線や三田線や東横線に乗り入れる大動脈に大変貌した姿がウソのようです。東京に来たばかりの１９９２年頃、目蒲線と池上線を乗り継いで「三日月乗り！」なんて名前をつけてました。山手線だとたった一駅の移動ですが。
ちなみに来月「日本世間学会」で、地方テレビと世間との関係の研究発表をやるのですが、会場が神保町なので、名古屋から品川経由で行く私は三田線の発車音楽（あの音楽好きです）に接することができるので楽しみです。三田線の変わりぶりも激しいですね。（かじか）
●確か1980年代初頭に「目蒲線物語」というコミックソングが発表されたことがあります。同線のローカルぶりを自虐的に笑い飛ばす内容でしたが、かつての利用者としてはあまりいい気がしませんでした。（うみがめ）
携帯電話の着信メロディーの話ではありません。列車が到着または出発する際、駅のホームに流れるメロディーの話です。
「間もなく発車します」という合図として、昔はけたたましいベル音が流れたものでした。それが1970年代後半あたりから順次電子音のベルに取って代わられます。しかしそれも耳障りと不評だったことから、国鉄からＪＲへと転身した80年代末に、東日本管内を皮切りに順次メロディーチャイムへと移行しています。
今の発メロの基本は、利用客を落ち着かせるものだそうです。これはおそらく、発車ベルの意味合いが、かつては「お早くご乗車下さい」と注意を促すものだったのが、「駆け込み乗車はご遠慮下さい」と利用者をむしろ落ち着かせる為のものに変化した事も一因でしょう。
発メロは、基本的にオリジナルメロディーが用いられますが、駅に依っては、その駅にゆかりの曲が使われています。例えば蒲田駅が「蒲田行進曲」、高田馬場駅が「鉄腕アトム」（駅の近くに手塚プロの事務所あり）、恵比寿駅が「第三の男」（ヱビスビールＣＭ曲）といった具合です。
ただ、首都圏管内でも上野駅など未だに電子ベルが使われている駅も僅かながら残っています。
片や「間もなく列車が参ります」の合図としてメロディーチャイムを使用しているのは西日本管内の駅が多いようです。岡山〜高松間の瀬戸大橋線の各駅では「瀬戸の花嫁」、岡山駅の他のホームでは「線路は続くよどこまでも」「いい日旅立ち」が使われています。高知あたりでは発・着共まだメロディーチャイムは使われていませんが、もし使うとしたらやはり「よさこい」のメロディーになるのでしょうか…
あと、特急列車に乗った時も、車内アナウンスのイントロにメロディーチャイムが流れる事があります。 電車の「鉄道唱歌」は余りに有名ですが、他にも気動車は「アルプスの牧場」、客車は「ハイケンスのセレナーデ」という曲が使われています。 実は後２者について私は今まで曲名を知らなかったのですが、「ぽっぽやステーション（現在閉鎖）」というサイトを見た時に初めて知りました。 このサイトでは、列車の車窓風景の映像や、メロディーチャイムの録音などが楽しめます。興味のある方は覗いてみてはいかがでしょう。 車内アナウンスのイントロと言えば、かつて東北・上越新幹線では沿線各地の民謡が使われていました。例えば仙台駅周辺では「大漁唄い込み」といった具合に。しかし今は、東海道・山陽と同様「ピンポンパンポーン」という普通のチャイムしか流れないそうで、その点残念です。
因みに、高知駅では現在着メロとして「アンパンマンマーチ」が使われています。
コメント欄から
○うみがめさんは＜電車通勤＞されてますか？私は＜徒歩＞で、ＯＫの距離です。
＊うみがめさんは、「赤信号のときは、限りなく100％に近い渡らない派」でしたが、「ベル音を聞くと走る派ですか？」
私は・・・時々、走る派です。 （ハニー）
●残念ながら今はマイカー通勤です。現在住む高知県は公共交通網があまり整備されていないからです。
ベル音を聞いたら…やはり無理せず見送る派かな？ （うみがめ）
○実は２２日に東京へ行ってきたばかりの私。高田馬場も恵比寿も堪能しました。どちらも私の東京時代は別の曲で、特に恵比寿は初めて聴きました。今回私も検索してみたら、こんなサイトを見つけました。「ホワイトアロー」に乗ったとき、チェンバロみたいな音色の「アルプスの牧場」が流れてきてびっくりしましたが、これもこのホームページに収録されてます。
あと、下松駅では列車が入ってくるとき（！）に山手線スタンダードの発車メロディが聴けます。西日本だとアーバンネットワーク内の駅で断続的に鳴るやつは、うるさくないわりに注意を喚起するのがいいですね。営団時代の茅場町の「ポポポポ、ポポポポ」は好きでした。
鳥取時代、気動車では、「アルプスの牧場」のこの部分全部を流すのではなく、多くの車掌が「１秒でもいいから流しゃいいんだろ」みたいな感じで流してて残念でした。客車の「ハイネケン・・・」ではそんなことなかったのですが（ちなみにホ長調でなくニ長調のが流れてました）。
わが東海エリアは概してつまんないですね。新幹線の車内がこないだ変わったのが目を引くのと、地下鉄名城線がＪＲ東日本の発車メロディを列車進入時に流すくらいで。名鉄のミュージックホーンでごまかすとしましょう。 （かじか）
●四国エリアでも、「アルプスの…」を流す時、何故か前半と後半のフレーズが入れ違った状態で流れたことがあります。この曲、函館の小学校に通ってた時、連絡用の校内放送のイントロに使われてました。(うみがめ）
○JR九州は音楽が流れません。
早く乗ってくださ〜い！って感じの電子チャイムですね。
ICカードもまだですし、ちょっと首都圏に比べて遅れ気味です。（ポン太）
●福岡・北九州の２大メガロポリスのお膝元が今もって電子ベル？
これは意外でした。
西鉄や地下鉄はどうでしょう？ （うみがめ）
○地下鉄も流れていないような気がしますね〜。あまり意識したことがありません(^_^;
西鉄はもう8,9年前に一度だけ乗っただけなので記憶が。。。。 （ポン太）
○ポン太さん、会社や駅によって、導入するかどうか決めてるんじゃないでしょうか。恵比寿なんて長らく普通の電子ベルでしたし。でも私は、１９８１年に初めて九州に行って以来、あの甲高い電子ベルを聞くと、西のほうに来たなあ、と感じます。あの音は山口県西部でも、分割民営化後長く使われてますね。（かじか）
●仰るとおり、同じ鉄道会社でも、駅に寄って対応はまちまちですね。合理化のために発車ベル自体を鳴らさない駅も少なくありませんから… （うみがめ）
○もともと電車に殆ど乗らない生活しているせいか、
地元主要駅でのメロディーを知りません。
家の近くの赤字路線はベルさえなくて、車掌さんのホイッスルの音だけが聴こえます。（サクロン）
●発車ベルを鳴らさないのは地方のローカル線に限りません。
私の親兄弟が沿線に住む東武野田線では、ターミナル駅に当たる柏でさえベルを鳴らしませんから…（うみがめ）
○野田線ですか＾＾；
あの路線も本数少ないですね。
乗り心地も。。。 （サクロン）
●そういえば、以前ここで取り上げた目蒲線でも、ターミナル駅以外では発車ベルを聞いた記憶がありません。 （うみがめ）
○この記事の最初のコメントでリンクしたページのうち、駅の「府中本町２番」バージョンが土佐くろしお鉄道の各駅（２線とも）で使われていることがこのホームページで分かりました。ごめん・なはり線なら近いと思いますので、よろしければどうぞ。 （かじか）
●そうでしたか。機会が有ればチェックしてみます。 （うみがめ）
鉄道連絡船（2006.11.13）
かつて本州と北海道や四国を結ぶ大動脈と言えば、鉄道連絡船でした。
私は両方とも何回も利用しましたが、それぞれに異なる船の旅を演出してくれました。
宇高連絡船は、岡山県の宇野港と香川県の高松港を約１時間で結ぶ連絡船で、親の実家への帰省や、大学進学以降は自らの帰省の時に利用していました。以前このブログで、松山銘菓「タルト」の中でもはずれを掴まされた事がある、と書き込みましたが、そのはずれが売られていたのがこの宇高連絡船内の売店でした。そこには「一六」も「六時屋」も売られていませんでした。
宇高航路の名物だったスタンド売りのうどんも、実は陸上で食べれば大したことないと感じる代物だったのですが、それを美味しく感じさせたのが眼下に広がる瀬戸内海だったと思います。
宇野・高松両駅のホームから乗船場に向かう長い通路は、早く行っていい席を取らなければ、という人の列でごった返すことも少なくありませんでした。時に将棋倒し事故を起こした程だったといいます。そんな時でも私（及びその家族）はマイペースでした。
片や青函連絡船は、青森港と北海道の函館港を約４時間で結ぶ連絡船でした。主に函館に引っ越してから、東北方面に旅行する時、あるいは父が宮城県に引越してからそちらに出かけるときによく利用していました。引越しの時も、中学の修学旅行でも利用しました。
宇高航路がうどんなら、こちらは海峡ラーメンが売りでした。船内食堂のメニューの一つだったのですが、これも陸上で食べたら大したことない代物でした。それを美味しく感じさせていたのは、やはり眼下に広がる津軽の海だったように思います。
船内食堂や、売店で売られている弁当に備え付けの箸の袋には「ぱしゅい（アイヌ語で箸のこと）」と書かれており、それを見るにつけても北海道を感じさせました。
座席は、航路の短い宇高が椅子席のみだったのに対し、長い青函は椅子と絨毯敷きの座敷が半々でした。修学旅行のときは公平を期すため（自分のクラスでは）行きは座敷、帰りは椅子を利用しました。ただ、自分達で利用する時は専ら座敷だったと思います（そのほうが楽だから）。
船の名前は、宇高が「阿波・讃岐・伊予・土佐」と四国側の名前で統一されていたのに対し、青函は「八甲田・十和田・津軽・松前・羊蹄・大雪・摩周」と北海道側と青森側の名前が半々でした。
こうした鉄道連絡船も1988年に宇高は瀬戸大橋に、青函も海底トンネルにとって代わられました。これら巨大プロジェクトは、かつてなら実現不可能と一笑に付されたでしょうが、悲惨な海難事故（宇高の紫雲丸、青函の洞爺丸）の犠牲が払われたことから、一気に実現に近づいた訳です。
いずれにせよ鉄道連絡船は、私の思い出の中には今も鮮明に残っています。両航路ともフェリーボートが今も就航していますが、往時の賑わいは見られず、その点残念です。
コメント欄から
○仙台に住んでいながら青函連絡船はとうとう一度も乗ることはありませんでした。
青函トンネルは3往復した記憶があります。長いトンネルって感じで景色が見えないので旅情は全くありませんでしたね＾＾
途中で飽きて寝てしまいました。
フェリーは座敷に限りますよね〜。
ゴロンと寝ころんでいられるのが楽です。 （ポン太）
●残念ながら私は津軽海峡線（青函トンネル）を利用した事がありません。確かに景色のない状態が続けば旅情もそがれますね。
本州と北海道の旅客移動の大半が飛行機となってからも、「青函連絡船悪天候で欠航」というニュースに「これで北海道への生命線も絶たれたか」と思っていた私でした。 （うみがめ）
○まあ、物流には一役買う交通網の発達も、旅情という観点からみれば、うみがめさん仰るように味気ないものですね。
楽しみというか、プロセスが早送りされてるみたいですし・・。
僕も、良く旅先で立ち食いソバ屋などを利用しますが、やはり何かが違うんですよね、旅の食事って・・。
旅の感動を楽しみながら食べるのは、何を食べても美味しいものです♪ （ガン）
●近年とみに輸送効率アップのみが求められるご時世で、高速化・大量輸送の方向にのみ向かっている、とは私も常々感じています。
船旅は確かに時間のかかるものですが、旅情と言うものに一番溢れているように思います。 （うみがめ）
○青函連絡船は私も一度も使わずじまいでした。一度乗ってみたかったのですが。こちらも青森駅に着いた列車の乗客はみんな走ったらしいですね。
実は私が、出身である鳥取大学の受験をしたのは、１９８８年４月１０日。つまり、中国山地を越えた向こうでは、瀬戸大橋の開通に浮かれていたのです。当日は日曜日でしたが朝のニュースもこればっか。正直「くそ〜」と思えたもんです。その前は受験時期でしたので、宇高も乗り損ねたのですが、こちらは廃止後１年高速船が残ってたのでそちらには乗れました。青春１８に追加料金で乗れたんですよ。ちなみに高知県に行ったのは鳥取大学時代の１回だけです。
大雑把にいって、旅情が豊かであるほど高速輸送機関としては使い勝手が悪いんですよね。公共交通機関の採算が合ってほしい私としては複雑です。 （かじか）
●私としても、本当は列車と船の共存共栄を図れないか、と思ってました。でもそれは、そもそも赤字体質の北海道や四国のＪＲでは到底実現不可能なことですよね。航空という更に強力なライバルに打ち勝つためにも、船舶という不採算部門はいずれ切り捨てられる運命にあった訳です。 （うみがめ）
路面電車 (2007.01.27)
かつて我が国の都市交通の主役だった路面電車も、モータリゼーションの発展によって、1960〜70年代には廃止が相次ぎました。
東京では、殆んどが専用軌道となっている都電荒川線と東急世田谷線を除き全廃、その他の大都市でも、残っているのは札幌・大阪・広島位しかありません。
かつて私の住んでいた函館や、今住んでいる高知、あるいは富山・岡山・松山・長崎・熊本・鹿児島といった地方都市では今も健在です。
函館市電は、函館山の麓から函館駅前、五稜郭公園前を経由して湯の川温泉に至る、市内を東西に結ぶ路線です。沿線には観光地が点在し、また市街地を抜ける事からも、観光客や市民の足として親しまれています。
一方、高知の土佐電は、南国市後免から高知市内を経由して伊野（いの）町に至る路線で、観光路線と言うよりは専ら市民の足といった位置付けです。
今でこそ、「ハートラム」と呼ばれる超低床車両などの新造車も何台かありますが、その車両の殆んどは中古車両です。
その車種もバラエティーに富んでおり、中にはドイツ・ポルトガル・ノルウェー・オーストリアといった外国からやって来た電車、ほかにも、開業当時の車両を復元したものや、西鉄から移籍しビヤホール電車などのイベントに使われる車両、山陽電気軌道〈下関市）や名鉄から払い下げを受けた車両が活躍しています。
車体広告の歴史は意外に古く、1969年からだそうです。そのスポンサーは「宅急便」だけでなく、以前ＴＶＣＭにも登場した「ポカリスエット」、あるいはポルトガル製電車の「コカコーラ」、更には地元の医療法人や公的機関などがあります。
私自身は、函館でも高知でも、たまに乗る程度でしかありませんでしたが、やはりこうした独特の風情のある乗り物は残していかなければ、と思います。
近年、路面電車は環境に優しい乗り物として欧米で再評価されており、その動きは我が国にも波及しつつあります。郊外の駐車場に自家用車を置き、そこから市街地へは路面電車を使う「パークアンドライド」の発想です。
その動きが路面電車の走る全ての街に広がる事を期待せずにはいられません。
コメント欄から
○子供の頃、仙台の路面電車が廃止になりました。
最後に家族で記念に乗ったのを少しだけ覚えています＾＾
仙台の車両の一部は長崎の路面電車としてまだ現役で走っているそうです。（ポン太）
●調べた所、仙台市電は1976（Ｓ51）年３月末に廃止されてますね。
私も、小２（'72年）の時家族で仙台を訪れた時に電車を見かけました。（うみがめ）
○今はあるかはわかりませんが
1992年ごろ1年間福井に住んでいたのですが。
路面電車が走っていましたよ。
福井市内です。
結局乗ることはありませんでしたが
懐かしい思い出かな。（ＮＯＮ）
●これも調べた所、福井鉄道福武（ふくぶ）線は今も健在です。
ただ、道路併用軌道となっているのは御指摘の通り福井市内のみとなっているようです。 （うみがめ）
○まだありますか！
よかった！
当時慣れていなかったので
路面電車が近くにくると
どきどきしたものです。
小心物なもので。 （ＮＯＮ）
●私が子供の頃住んでいた東京では、1970年前後に相次ぎ廃止されたものの、幼児期に確かに路面電車というものを間近で見た記憶があります。
だから、その後移り住んだ函館や高知でも、路面電車にはすぐに馴染めました。（うみがめ）
○実は路面電車というのは東京で幼い時に見て以来、ほとんど知りません。
車の多すぎる現在、パークアンドライド方式も見直してもいいのではないでしょうか。
バスよりも子供が喜びそうですしね。 （poket）
●仰る通りと思います。
本文でも書いた通り、荒川線と世田谷線が都区内での路面電車の生き残りとなったのは、その殆んどが専用軌道だった、という事情があります。欧米で見直されているのも実際には「ライトレール」と言って、専用軌道を走る事を念頭においているものだそうです。 （うみがめ）
○私の、オフィスの前が路面電車の電停になっていて、色んな電車を見ることが出来ます。
そうそう、ドイツ・イギリス製車両も偶に見ることもあります。
「路面電車」〜良い響きですね〜＾−＾（西風）
●土佐電の車両のうち、輸入車については１両を除き現在営業用には使われておらず（主にイベント用）、その点残念です。（うみがめ）
○各地で廃線になった路面電車は広島に集められてるようです。というか、現役で走ってます。
私も広島市街に出た時は頻繁に利用しております。
広島市は太田川水系の三角州の街でして、 地盤が弱く、地下を掘る事が出来なかったのです。
その為、路面電車が発達し、 今尚広島市街地を網の目のように走っています。
最近になって地盤の弱い広島市でも、 地下を掘る技術が発達したのか、地下都市建設が盛んです。
消えてなくならなければ良いのですが…。
しかし、広島の街を車で走ると、 路面電車が結構邪魔な存在です。(^_^;) （ＫＯＪＩ）
●確かに一時期、広島は路面電車博物館（しかも動態保存）と言われていましたね。
政令指定都市の中で何故広島に地下鉄がないのか、私も疑問に思っていましたが、やはり地盤が弱いせいだったのですね。
御指摘の広島地下鉄とは、新交通システム「アストラムライン」の一部区間が地下を通っていることを指している、と思われます。 （うみがめ）
○路面電車健在
京都をお忘れでは？
(◎_◎) ン?なくなってんのぉぅ？（ハニー）
●京都市電は1978年９月末をもって廃止されました。
ただ、京都市内には京福電鉄が運行している路面電車があり、その限りでは全く無くなった訳ではない、と言えます。（うみがめ）
○帰省すると必ず荒川線が健在かどうか確認してしまいます。
都バスと同じくらい大好きな乗り物なので・・
東京も道路の変化が著しいですけど路面電車はずっと残してほしいです。 （サクロン）
●荒川線を実際に利用した事はありませんが、下町情緒の残る沿線風景と共に、古きよき東京の象徴ではないかと思います。
実は自分が子供の頃に都電はてっきり全廃された、と思っていただけに、中学生の頃見た時刻表に都電の文字を見たときは、なんだまだあったのか、と驚いたのを覚えています。（うみがめ）
○土佐電鉄ってトデンって呼ばれてるんですよね。東京の人からすると「！」でしょうけど。
私も１９９０年に高知に行ったときに全線乗りました。でもその後路線が延びたようなので、いずれまた行こうと思います。朝倉でＪＲを横目にマイペースで走っているのは面白いですね。
最近の傾向としては風情よりも、速さと乗り心地を売り物にしたＬＲＴという概念が注目されています。また渋滞問題や、ご指摘のような環境問題での見直しも大きいです。おかげで富山市と高岡では甦ったほか、岐阜市近辺でも復活計画があり、宇都宮でも導入計画があります。
もうひとつ江の電も路面区間がありますね。狭い平地ですのでＬＲＴのような役割も果たしてるんだ、と先日行って分かりました。
ヨーロッパをみると、都心への車乗り入れを大幅に制限したからこそ成功したケースが目立つような気がします。「自分が便利でありさえすればよい」では実現しないわけですね。（かじか）
●土佐電の特徴として、鏡川橋以西（伊野寄り）が単線、ということが上げられます。始めに見たときはびっくりしましたが、十分な道幅が無く複線にできない事情がある、と聞いて納得しました。
そうそう、名鉄から来た電車は、同社での塗色（赤一色）のまま高知城下を走ってますよ。その名鉄が見限った岐阜市内の路面電車、早く復活するといいですね。（うみがめ）