メディア談義��
公共ＣＭ（2008.08.27）
今回は８月28日のＴＶＣＭの日に合わせて、公共ＣＭについて。
そもそもコマーシャル・メッセージ（ＣＭ）に込められるメッセージは、特定の企業や商品を売り込む所謂商業広告ばかりとは限りません。交通安全・環境保護・福祉充実・いじめ撲滅などの所謂公共心を売り込むＣＭも存在します。それらを総称して「公共ＣＭ」と呼んでいます。
実は商業ＣＭを一切流さないＮＨＫでも、公共ＣＭは流れています。
番組と番組の合間に30秒ないし数分のブレイクタイムがある場合、番組やイベントの情報に混じって流れる事があるのです。
実は私が子供の頃から時々見かけていたのですが、大昔は静止画、やがて動画で前述の公共的メッセージを呼びかける内容でした。
一方民放での公共ＣＭの扱いはどうでしょう？
これも昔は、いつ作られたか分からないような古めかしい映像の公共ＣＭが、早朝や深夜、一部のローカル局ではゴールデンタイムでも流れていて、それが商業ＣＭに混じって放送されるとどこか浮き上がった印象を与えたものでした。
あるいは「世界は一家、人類は皆兄弟」「一日一善」などのキャッチコピーで知られる某財団のように、どこか説教臭さを感じるものもありました。
そんな公共ＣＭのイメージを一新した団体が公共広告機構です。
1971（Ｓ46）年に関西公共広告機構の名で発足、淀川長治氏を起用した「煙草のポイ捨てはやめましょう」というＣＭを皮切りに、現在までに数々の名作・話題作を世に送り出しています。
75年には全国組織となり、現在名に改まります。
日本昔ばなし風のアニメによる「もったいないお化け」、鈴木啓示氏の「投げたらアカン」など懐かしく思い出される方も多いことでしょう。
また、骨髄バンクへの登録を呼びかける為、白血病で亡くなられた夏目雅子さんや本田美奈子さんなどが、何れも遺族の承諾のもと「出演」したＣＭも印象的でした。
最近ではＮＨＫとの共同キャンペーンも積極的です。
というよりも、実はＮＨＫも会員企業に名を連ねているのです。だから、公共ＣＭに関していえば最近はＮＨＫと民放が同じ物を流しているケースも多いのです。
その名も「ＡＣジャパン」。
「エーシー」というサウンドロゴは以前から有名ですが、Advertising Councilの略であるこの名称を正式名称にしたのは何故でしょう？
それは、公共広告機構といういかめしい名称が、いかにもお役所臭く聞こえるという事情があります。
事実、機構には「税金を使って勝手な広告をするな」という全く的外れな批判が絶えず、純粋な民間団体としての機構が政府の手下と思われるのは彼等としても不本意だったのでしょう。
実際公共ＣＭは、政府広報という形でも流れており、その中には「人間やめますか」と薬物乱用防止を呼びかけるものもありました。
ただこのＣＭには「観ていて不愉快」「トラウマになった」などの批判もあったようです。
でも、観ているほうがトラウマになる位のインパクトがないと、こうしたメッセージは伝わらないのではないでしょうか。
コメント欄から
○人間やめますか？
覚えています。
まぁ、しかし、わたしの周囲の人たちは毒舌家が多いですから、一所懸命真面目にやっていても、「××失格」なんてよくいわれましたからね〜、ひどいのになると職場でお局様から「あんたの顔を見るとむかつく」とかなんとか。
これくらいではトラウマになりませんよ〜。
ドラッグとか覚せい剤とかもちろん、やったことがありませんが、ちょっとハイになっているとやってるんじゃないか？っていわれたりします。
ムキになる程のことはないですね〜、そういう世間ですから。まぁ、親戚が隣近所なのでどぎついんですよ、言い方がね。（ナナ）
●まあ、ラジオＣＭなら言葉だけですのでそんなにトラウマにはならないのでしょうが、ＴＶＣＭの場合、映像表現が怖さを助長する場合があり、私もそれが言いたかったのです。（うみがめ）
○公共広告機構ってなんだろう？ となんとなく思っていました。
各会員企業にとっては、 ＣＳＲの一環と理解すればよいのでしょうか。
上質なＣＭを流してくれているので 結構、好きなんです。（彷徨人）
●ＣＳＲとはCorporate Social Responsibilityの略、直訳すれば「企業の社会的責任」ですね。
確かに、社会あっての会社ですから、こうした形で社会に貢献しようという取り組みはもっと評価されてもいいと思います。（うみがめ）
これが放送禁止曲？（2008.09.06）
特定の個人や団体を誹謗中傷したり、差別的な要素、卑猥な言葉、あるいは反社会的な要素を含んだりしている楽曲に対し、かつて民放連では「要注意歌謡曲指定制度」というのがありました。
所謂放送禁止曲を決める制度ですが、1959（Ｓ34）年に定められたこの制度、実は83年には廃止され、それから５年して要注意歌謡曲は無くなったことになっています。
しかし、現実には放送局の自主規制によって、かつて指定を受けた曲の多くは今でも放送で流れることは少ないのです。
ここで列挙はしませんが、大概この手の歌には社会批判の意味合いを込めたものが多いようです。
2008年８月末にテレビ放送された「思い出のメロディー」を観ていたら、その中で「三年目の浮気」（1982）という歌が流れました。
実はこの歌がＮＨＫで流れたのはこれが初めてだったのです。
当時の放送基準では、浮気をテーマにしたこの歌が「反社会的」と見なされていたのです。
でも、この曲に関わったスタッフにとっては「浮気のどこが反社会的なんだ、馬鹿言ってんじゃないよ[:ムカッ:]」というのが正直な感想だったのではないでしょうか？
これ以外でも、よく知られたところでは、特定の企業名や商品名が歌詞に出てくる歌はＮＨＫではご法度でした。
例えば、「神田川」（1973）では「24色のクレパス買って…」のクレパスが商品名だったことから、一般名詞の「クレヨン」と言い換えてくれよんと申し入れたところ、これを歌う「かぐや姫」サイドが反発、その年の紅白出場を辞退したという逸話も残っています。
「プレイバックＰＡＲＴ２」（1978）でも、「真っ赤なポルシェ」のところを「真っ赤な車」と言い換えさせられました。（しかしその年の紅白ではそのままの歌詞で歌われた）
歌手本人の名前が出てくる歌でさえ「個人広告に通じる」として言い換えを余儀なくされたのでした。「センチメンタルジャーニー」（1981）がいい例です。（伊代はまだ[:->:]私まだ）
しかし、90年代辺りから状況が変化します。
原則として「作品のオリジナリティーを重視する」という観点から、こうした言い換えはしなくなったのです。
だからこそ「マツケンサンバ」（2004）という、歌手本人の通称がタイトルについている歌でさえ問題なく流れたのです。
前述の歌たちも、今ではオリジナルの歌詞がそのまま流れるようになったのは言うまでもありません。
ＮＨＫが方針転換した背景には、ＣＭや民放番組とのタイアップ曲が増えてきて、それを抜きにしては歌番組が成立しにくくなったという事情もありますが、放送自粛曲に対する考え方は時代とともに次第に緩くなってきていることは間違いありません。
コメント欄から
○北島三郎の ブンガチャ節で
あのこいい子だ こっちむいておくれ
キュッキューッ キュッキュー
の歌も 発禁か放送禁止になりました。
あと、北朝鮮の川の名前の歌 イムジン河が放送自粛とかで その曲を逆回転させて作ったのが 悲しくてやりきれないだったよね。
（ザ・フォーク・クルセダーズ でしたね。）（さっちゃん☆）
●「ブンガチャ節」（1962）は北島氏のデビュー曲でしたが、そのキュッキュキューのフレーズが「ベッドの軋む音を連想させる」として発禁になりました。しかし、その怪我の功名か、第二弾の「なみだ船」は大ヒット、北島氏は結局その年のレコード大賞で新人賞を獲得したのだそうです。
元は北朝鮮歌曲だった「イムジン河」（1967）は、いわば政治的配慮から発禁となったのですが、ご指摘の通りそのメロディラインを逆に辿ると「悲しくて…」に聴こえることから、この歌は発禁処分に対するフォークルの気持ちを代弁したものと言われていますね。（うみがめ）
○何年か前に、あるカラオケＢＯＸで特撮ヒーローの欄を見ていたら、 何と曲のリストに「死ね死ね団の唄」が載っていたので歌いましたが、 歌詞が過激でした。
死ねっ♪ 死ね〜♪（この後４回 ’死ね’を繰り返し） 死んじまえ〜♪から始まり、
夢も希望も汚してしまえー！とか
ニッポンジンは邪魔っけだ！など
こんなの放送禁止の有無に関係なく、 どこの放送局も流さないだろうと感じました。
しかしながら、カラオケＢＯＸに曲が載っていた事自体も驚きましたが・・・・。 （イノシシオ）
●「レインボーマン」（1972）の挿入歌ですね。この作品は先年亡くなった川内康範氏の作ですが、彼は生前、先の大戦で日本が犯した過ちを批判しており、そうした思想が、あの時日本人に虐待された外国人が復讐を企てる悪の組織「死ね死ね団」につながったのだそうです。
確かに、インパクトの強い歌ではありますが、放送禁止どころか、テレビからは毎回のように流れてましたから…（うみがめ）
○確か、aikoの曲の中に 「テトラポット」って入ってるから 紅白出れなかったというのもありましたよね〜。
テトラポットが商品名とも知らなかった私はびっくりしました〜。（しーちゃん）
●正しくは「テトラポッド」、普通名詞では「消波ブロック」と言います。
ご指摘の歌「ボーイフレンド」（2000）の場合は、「テトラポット」だったことから、結局お咎めなしに終わりました。（うみがめ）
○そうそう、今巷で噂になっている 森山直太郎の歌も 自殺を助長してるって結構問題になってますね・・
生きてることが辛いなら
いっそ小さく死ねばいい
恋人と親は悲しむが３日と経てば元通り・・
だって・・。
ちょっとやっぱり私はう〜ん(=_=?)と思います・・ （バンビ）
●ご指摘の「生きてることが辛いなら」（2008）について、 確かにその部分だけ読んだら引っ掛かりを覚えますが、あの歌は前向きに命と向き合おうというメッセージをこめたものだと歌い手本人も話しているとのことです。
歌の一部分だけ取り出して批判するのは簡単ですが…（うみがめ）
○そうそう、本人はそう言ってました。
こんなに大反響があると思わなかったみたいで 本人の方がビックリしてたようでしたね・・
とらえ方の違いで、意味合いが全然変わってきますよね。。 （バンビ）
●実はかつて要注意歌謡曲指定を受けた歌の多くも、さっちゃん☆へのレスにも書いたように、その一部分だけが問題とされて闇に葬られたようなところがあるのです。
結局は、社会に対する悪影響と言論・表現の自由とを、個々のケースで秤にかけていくしかないのでしょうが… （うみがめ）
ＮＨＫが視聴率トップ!? (2008.10.07)
2008年度上半期の関東地区・ビデオリサーチ調べのテレビ視聴率で、ＮＨＫが調査開始以来初めてゴールデンタイム（19〜22時）の首位を獲得した。
その要因として、大きな事件や話題がある度に「ニュース７」「ニュースウォッチ９」といった番組が高い数字をはじき出し、また北京オリンピック関連の番組も軒並み高視聴率だったことが挙げられる。
しかし、本当にそれだけだろうか？
この現象は、ＮＨＫの快進撃というより、むしろそれに勝てなかった民放の不甲斐なさのほうが前面に出ていると感じたのは私だけではないはずだ。
何より、どこも代わり映えのしない出演者が軒を連ねるだけのお手軽番組ばかり、そうした状況に心ある視聴者は既に愛想を尽かしていた。それがたまたま視聴率調査のサンプル家庭にまで波及したのが今回の結果となって現れたのだろう。
しかしそうした数字に一喜一憂するあまり、スポンサー企業を喜ばせることばかり気にしすぎ、結果としてスポンサー企業を気にする立場にないＮＨＫに負けるというのは、皮肉としか言いようがない。
いや、ＮＨＫも視聴率を全く気にしていないわけではない。
ただそれは、一般の視聴者から受信料を預かっているという立場上、安定した受信料収入の確保のため、出来るだけ多くの人に見て貰いたいという意味で、民放とは着眼点が違う。
確かにＮＨＫにも、巨大組織であるが故の問題点は多々あるが、少なくとも番組の質は民放よりも明らかに高い。制作現場の「視聴者から貴重な受信料を預かっているんだ。その期待に反する番組だけは作るまい。それが公共放送としてのＮＨＫの使命だ」という意気込みが番組を観ていても感じられる。
一方民放は、スポンサー企業からの広告料収入がその主たる財源だ。だからスポンサーの言うことは聞いても視聴者の意見まではなかなか届かないのが現状だ。
しかし、それでいいのだろうか？
実は私達は、民放にも無意識のうちにお金を払っているのである。
商品価格には、一定の割合で広告費というのが転嫁されている。その広告費が民放の財源となっているという点に目を向ければ、実はスポンサー企業の背後には、その企業の商品を購入している消費者（＝視聴者）の存在があると解る。
つまり、私達は間接的に民放にも出資しているのである。
だから、「どうせ民放なんてただで観させて頂いてるのだから何を言っても無駄だ」と諦めることは出来ない。
それに、いくら営利目的の商業放送とはいえ、民放にも社会の公器という側面があることを忘れてはならない。
スポンサーや出入り業者の顔色ばかり窺っている放送局は、いずれ大衆から飽きられる。
コメント欄から
○おっしゃる点・・・＞本当にそれだけだろうか？・・・私も同感ですね。
民放各局の異口同音のような番組構成。とりわけ『お笑い系タレント群』番組の多さ。あの騒々しさには飽きてしまいます。
せっかくの『メディアの力』をあんなことに割くのは、影響が大きいだけに大いに疑問ですね。また、番組によっては悪への循環にも繋がりかねない危惧さえありますね。
＞民放にも出資している・・・その実感はありませんが、公共性の意味が大きい社会責任上の立場からも、もう少し考えて欲しいところですね。読んでくれてるかな？ 頼んまっせ〜〜！（liuring）
●かつては民放も、各局ごとに明確なカラーというのがありました。
それが今では、一目見ただけではどこの番組かわからない状況、デジタル完全移行を前にこんなことでは、と思ってしまいますね。（うみがめ）
○最近全然テレビは見ないです・・
自分ではかけない。
どこかけても 同じようなのばっかり、お笑いでも、クイズでも、あと ニュースも。
うんざりすることの方が多いかもです。（かおりん↑）
●これには、番組制作は外部のプロダクションに丸投げ、出演者は発言力の強い芸能事務所の丸抱え、といった事情も絡んでいて、なかなか一筋縄では解決しない側面もあるようです。（うみがめ）
○知り合いとＮＨＫの話をするんですが、全国放送のニュース番組を除くと、ＮＨＫでは良い番組が放送されています。
ただ、近年はＮＨＫが民放のような軽い番組も放送するようになっており、歯止めがきくのか気になっています。
民放は、一部の番組を除いて、ご指摘のように、なかなか良い番組がないですね。
ですから、知り合いとは民放の話題になりません。（戌年男）
●そうは言っても、やはりＮＨＫクオリティというのがあって、下手に民放の真似をした番組は短命に終わっています。
民放は近年広告費カットの影響でスポンサーからも見放されつつあり、そうした経費節減のしわ寄せが番組の質に現れているように感じます。 （うみがめ）
○ＮＨＫも、番組改ざんなど幾つかの問題が発覚したため受信料支払い拒否があったので、製作費に影響が出たのではないでしょうか？（戌年男）
●ＮＨＫに対する抗議の意思表示として、受信料ボイコットはよく行われます。
しかしこれも私に言わせれば、口だけ出して金は出さないなんて卑怯としか言いようがありません。結局彼等は自分の懐を痛めたくないだけなのです。（うみがめ）
○私も、この運動には疑問があり、参加してはいません。
ただ、抗議をしても聞き入れられず、カネだけ支払わされている、と感じておられる憤りは、わからないではないですが。（戌年男）
●一方、民放に対する抗議行動として、スポンサー商品の不買運動がありますが、これも効果の程は疑問としか言いようがありません。（うみがめ）
○社会生活における、テレビの位置づけが どんどん変化しているような気がします。
地域に一台から、一家に一台、さらに一人に一台・・・。
自宅でしか見れなかったものが、 ワンセグ携帯で、どこでも視聴可能に。
家庭における娯楽の中心から、 ネットやゲームと競争する状態に。 デジタル化による多チャンネル化で 供給過剰にもなりつつあります。
NHKやwowow、スカパーのように、 視聴者と放送局が直接結びついているならいいのですが、 企業の広告媒体という形態だけでは 民放は生き残れないですよね。 （彷徨人）
●確かに、テレビというメディアのあり方も時代と共に変化しています。ご指摘のＢＳ・ＣＳ・ＣＡＴＶといった有料サービスの台頭で、今や「本当に観たい番組はお金を出してでも観る」という時代です。
そうした時代の中で、地上波系民放はさほど危機感が強くないように思うのですが…（うみがめ）
○最近の民放のゴールデンタイムの番組はどこを見ても同じ。同じようなタレントが出演しているクイズ番組やトーク番組で、その場限りの面白さだけです。見ていれば可笑しく笑ってしまうんですが、後には何も残らない。
騒々しい民放の裏番組でNHKは実に地味な番組をやっています。たまにNHK教育の福祉番組や育児番組などを見るんですが、ある民放の24時間やるチャリティー番組を見る人は、たまにはNHKの福祉番組も見たらどうかと思うのですが。（りひりひ）
●確かに、その場限りの楽しさが全ていけないとは申しませんが、その一方で心に響く良質な番組もやはり必要です。
教育テレビとは、更に視聴率にとらわれない渋い選択ですが、良心的な番組が揃ってますね。（うみがめ）
○意外な結果ですね〜
たまに時代ものを見てますが・・・ （実夢）
●今までも、全日帯（６〜24時）ではＮＨＫが首位を取ることはしばしばあったのですが、ゴールデン帯はやはり民放の牙城でした。それを崩した意味は大きいと思います。（うみがめ）
○NHKの教育番組は子供とよく見てます。
ああいう番組があるのがNHKのいいところ
子供が好きなものや遊びをよく知りつくしているな〜と思いますし、子供も飽きないでTVを真剣に見てます
親子でできる遊びや歌、ダンスなど、いつも参考にしてます
NHKは見ている年齢層も広いですしね（しーちゃん）
●ＮＨＫは公共放送だから、あらゆる層（年齢・性別・地域…）を対象にした番組を揃える傾向にあります。
一方営利目的の民放は高視聴率が売り上げに直結することから、どうしても購買意欲の高い若年女性向けの番組に偏りがちです。しかし、このところの不景気はその若年女性の財布の紐まで締めてしまったようで、それも民放不振の遠因かもしれません。（うみがめ）
○最近の民放はNHKと馴れ合う傾向が強まっていると思います。オリンピックの放映権購入はNHKの存在によるところが大きいですし、国策による国際放送強化を目的に設立されたNHK子会社の日本国際放送に民放が出資したと聞いた時は愕然としました。
民放は在野精神を大事にしてほしいものです。 （Piichan）
●これはそもそも論になりますが、戦後民放が誕生した背景には、当時わが国唯一の放送局だったＮＨＫが結局戦争に加担してしまったという苦い経験を元に、国家機関から独立した民間資本による放送局を作ろう、という考えがありました。
その意味での「在野精神」は今も健在とは思いますが、民放の経営者の中には、むしろ政府寄りの思想の持ち主（具体名は避けますが）もいます。
結局彼等は放送利権を手に入れたかっただけで、放送局が社会の公器という視点は希薄だったのです。（うみがめ）
知ってる？「できるかな」の前身(2007.10.23)
バンビさんの「大好き♪ヤンヤンムークン(≧∇≦)キャー♪」（元記事リンク切れ）の関連記事
ヤンヤンムークンってご存知ですか？
しかし、知らなかったのは彼女の周囲の人ばかりではありませんでした。私が若い頃、ＮＨＫであってました。
赤いクマちゃんで、めっちゃかわいいクマです。
声もかわいい(≧∇≦)キャー♪
ヤンヤンムークンはダンボールで何か作ったり
そうそう！
のっぽさんとゴンタくんの「できるかな」（だっけ？）の前は、
ゴンタくんのかわりがヤンヤンム−クンでした。
その後、ヤンヤンムークンにかわって、ゴンタくん登場！ だったんです〜
でもなぜか知らない人が多くて 特に九州では放映されなかったのか知ってる人がいません。
この記事にコメントした人の中ではっきり「知っている」と答えたのは、実は私一人でした。
いや、「知らない」のではなく、ひょっとしたら「忘れている」だけかもしれない、そう思って関連記事にしました。
題して「なにしてあそぼう」。
ノッポさんこと高見映氏が軽快なステップと共に登場する構成は同じでしたが、違っていたのはそのパートナーでした。
それが元記事で取り上げられた、子熊のムウくんです。
指人形キャラでしたが、その豊かな表情は実に可愛らしかった。
70年３月の「なにして…」終了と同時にムウくんもお役御免となりましたが、その３年後に「おかあさんといっしょ」の曜日別企画「ヤンヤンムウくん」（73〜75年）で復活を遂げます。
一方、「なにして…」に代わってスタートした「できるかな」も、当初ノッポさんは出演しておらず、代わりに５人ほどのお兄さんやお姉さんが出演していました。
しかし、ノッポさんの復帰を願う要望に応える形で翌年再登場します。
相方のゴン太くんは当初自分からは動かない設定、しかも毎回違う名前で呼ばれていました。やがて着ぐるみキャラとなり、名前も「ゴン太」と固定されるようになったとのことです。
この日、ＮＨＫの資料室に唯一残る「なにして…」のビデオテープ（1967年12月３日放映）が紹介されたのですが、当時３歳だった私には懐かしく、放送の翌年に生まれた妻には新鮮に映りました。
でも何故これが唯一残るビデオなのでしょう？
1970年代後半まで、ビデオテープは今よりも高価で、その為に一旦放送に使われたテープはすぐに再利用（上撮り）されていました。
だから「放送」は「送り放し」に通じると言われ、ビデオテープはテレビの歴史を語る上での貴重な資料という意識は希薄でした。
1978年、テレビ放送開始25周年を記念する番組を作るに当たって過去の資料に当たったところ、昔の映像が殆んど残っていないという現実に直面、以来各テレビ局は映像を資料として残す方向になっていったと言います。
だから、この時紹介された「なにして…」の映像は、歴史的に見ても実に貴重なものなのです。
どうです、貴方の記憶の奥底から呼び起こせたでしょうか？
コメント欄から
○できるかな・・・は知ってますよ〜！
子供の頃に、見ていました。
再放送もやってましたからねぇ〜。
ノッポさんは、ずっとオシャベリをしない人でしたが 最近、ミュージカル形式の歌を出しましたね。
あ〜、ノッポさんがしゃべった〜って感じで感動しました。 懐かしいなぁ〜。 （さゆり）
●いや、「できるかな」は当然知っているものとして、その前身に当たる番組を知っているかというのがこの記事の趣旨なのですが… （うみがめ）
○私は知りませんでした。
ゴン太くんでさえ何となく みたことあるかな？って程度です。
年齢的には知っているはずですが うちはＮＨＫ映らなかったのかも（さっこ）
●そうですか、やはりご存知ありませんか。
それだけ「できるかな」の印象が強すぎて、その前にやっていた番組は印象が薄いのかもしれませんね。（うみがめ）
○ノッポさん、懐かしいです。
でも、ゴンタ君はよく覚えていないんです。
ノッポさんももう相当なお年ですよね。
でも、お変わりない。 （りひりひ）
●調べた所、昭和９年（1934）のお生まれだそうで、私の親と同世代です。でも全く年齢を感じさせませんね。（うみがめ）
○え〜っ、のっぽさんがそんなお年とは知らなかったです。わたしの親も昭和一桁世代です。 （ナナ）
●まあ、子供向け番組を長年やっていると、どうしても年齢不詳みたいになってしまうところがありますね。（うみがめ）
○実は私の弟がムウくんファンで、全く似てないぬいぐるみをムウくんに見立てていました。私は当時、既に昼間はテレビが見られない生活だったので、元ネタが分からなかったのですが、ＮＨＫだったんですね。
そして実は私も、今回書かれた内容を知らないまま、そのアーカイブスの「なにしてあそぼう」を途中まで見てたんですよ。なんか「できるかな」っぽい番組だなーと思ってたんですが、やはり前身だったんですね！（かじか）
●弟さんがムウくんのファンでしたか、恐らく２度目のお勤めの頃でしょう。
よかった、ようやくおぼろげながら「知っている」と言う答えが返ってきました。 （うみがめ）
○・・・私も知りません〜ってもう知らない人の追い討ちはいいですよね・・
ノッポさんとゴンタくんは大好きでしたがどうして知らないんだろう〜 （ひらり）
●その頃生まれていたとしても、何分幼い頃の記憶は不確か、だから覚えていないだけかもしれません。（うみがめ）
○やっぱり、ムークンはあまり 知られてないようですね・・(ノω・、) ウゥ・・・
教育テレビだったので 結構見てらっしゃる方が多いと 思ってました。。 （バンビ）
●まあ、平日の日中は家にいなかったと言う人も少なくありませんし、家にいてもその時間はテレビなど観ていなかったと言う人もいるでしょう。
私の大学時代の同級生にも「ロンパールーム」を知らなかった人がいる位ですから…（うみがめ）
○(ノ∇≦、)ノ彡☆ キャハハ!!バンバンッ!!
またぁ〜！ うみがめさん、懐かしすぎですってばー！！
「鏡よ、鏡よ、鏡さん。 みんなに会わせてくださいな」でしょー！？
うつみみどりでしたかねぇ・・?(^ー^; ) （バンビ）
●そうでしたね。
実はうつみさんがあの番組に出ていた頃、今のご主人（愛川欽也氏）はロバくんの着ぐるみを着ていたんですよね。 （うみがめ）
○(゜▽゜;)エッ!!
・・ってことは当時 うつみみどりの方がダンナより ランクが上だったのか〜?(^ー^; )"~? （バンビ）
●そうなりますかね。 あの方は実践女子大を出ておられますから。（うみがめ）
ステーション・カラー(2007.12.05)
かつては、「スポーツの日テレ」「ドラマのＴＢＳ」「ワイドショーのテレ朝」と言ったように、どのテレビ局にも明確なステーション・カラーというものがありましたね。
そうしたステーション・カラーになぞらえた性格分析というのを見つけました。
どんな出演者のどんな番組がならび、平均視聴率はいくつで、テレビ局タイプによる内面分析はどうなるか、と言う占いです。
早速やってみました。
8 テレビうみがめ
5:16 日本うみがめ話（再）
5:30 朝もはよから元気うみがめ
7:00 めざましうみがめ 樋口可南子が語る、スヌーピーのこと▽湿地はナゼ濃い
8:00 モーニンうみがめ 小倉優子、東京都知事に立候補▽柴田恭兵さんのプリクラ盗まれる▽ねり歯磨き
10:25 （S）それいけ！ うみがめマン（再）「うみがめマンと小指マン」ほか (声）観月ありさ
11:00 （S）雛形あきこの演歌まっしぐら 羽賀研二
11:30 株式（N）
11:50 （N）ウォッチ◇（天）
0:00 おもいきりテレビ シャベル完全撃退法▽古着料理が中性脂肪減らす
1:00 手話（N）
1:05 （S）小さいミッフィー（再）
1:45 （字）いきいきうみがめ（再）
1:55 わいわいワイド ジョニー大倉さん原宿で号泣▽激ヤセRIKIYAの謎▽後藤真希の白っぽい豪邸
3:48 （N）◇52サスペンス傑作劇場「タヒチ法律相談所３・消えたみりん」（再） 仲本工事 加藤浩二 戸田菜穂 持田真樹 原田芳雄ほか
5:54 スーパーニュース原宿▽茨城に激震が走るコマネチ法案の行方▽大きい剣山 椎名法子 知念里奈ほか
7:00 プロ野球〜インドドーム 巨人×うみがめズ 解説・坂上二郎 実況・沢田研二（最大延長9:24まで、以降の番組繰り下げ）
8:54 （N）スポット
9:00 金星エンタテイメント「ふかづめ探偵・さぶい世界の裏には泥沼恋愛事情が…コマネチの罠に美女たちはどうしたのか」 吉田亜咲 堂島孝平 なすび KEIKO 田村正和 大橋巨泉ほか
10:54 （S）静岡紀行◇57（天）
11:00 （S）11時の音楽ショー Bonnie Pinkvs小島聖！
11:30 （N）出来事
11:55 スポーツうみがめ 宮崎のエース初登板…▽0:07うみがめッコ 爆笑新企画うるさいキョンシー他▽42うみがめ24時間全裸でトーク！
1:25 うみがめのエロスぎりぎり 柳沢慎吾感激櫻井翔と
2:45 （S）映画案内
3:20 買い物
3:25 催し◇（N）24
うみがめさんの平均視聴率は、4.6％、 テレビ局タイプは、フジテレビ系列です！
フジテレビ系列さんの性格
見た目も派手で、人目を惹くのが大好き。流行にはとても敏感ですが、時には流行を追いかけているだけになることも。そのため見た目だけで中身のない人と思われたりもします。が、おちゃめな性格と旺盛なサービス精神で、多くの人から愛されます。親分肌でもあり、計画を率先して提案し、成功させることができます。
つまり目立ちたがりで新しい物好きということですが、実際の私とはかけ離れているように思います。
実の所私は、常に流行には注目したいと思うけど、流行に押し流されるのは嫌と考えています。ただ、サービス精神旺盛というのは当たっているかもしれません。
ところで上記の分析ですが、「計画を率先して提案し成功」という部分は、恐らくフジの地方戦略になぞらえているように思います。
1969年前後、地方にＵＨＦ局が大量開局した際にその大半を支配下に収め、それまでの地方分権型のネットワークを中央集権型に改めた、まさにそのきっかけはフジテレビと言う訳です。
番組制作やスポンサーに対する営業活動をすべてキー局に一元化して、経営の効率化を図ったのですが、その結果、地方局はキー局の番組を垂れ流すだけとなってしまい、地方の自主性が失われていったと言う弊害も生みました。